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 大きな黒い貝殻に、遠目から見ても分かるピンク色の卵。

【映像】ジャンボタニシを一掃! 「ジャンタニコイコイ」とは?

 これらを田んぼで目にしたことのある方も多いのではないだろうか。稲の天敵「ジャンボタニシ」である。

 正式名称は「スクミリンゴガイ」。南米原産で日本には1981年に食用として輸入されやってきた。しかし、養殖業者が廃業するなどで野生化し、稲の食害をもたらすようになった。

 40年以上経った今でも米農家の頭を悩ませているが、そんなジャンボタニシ対策として新たな取り組みが始まっている。

 今年8月にXに投稿された“ある画像”。田んぼに生えた白い柱に群がるジャンボタニシ、これは一体…?

「ジャンタニコイコイだ」(タクジンさん、以下同)

 こちらを投稿したのは熊本大学のタクジンさん。ジャンタニコイコイとは何なのか。

「ジャンボタニシを集める餌だ。一般的には米ぬかとか酒粕などを使って誘引される農家さんが多いが、そういった成分は一切使っていない。ジャンボタニシの餌なので農薬ではない」

 タクジンさんは熊本大学で電気情報を専攻していて、2500種類の食品データからジャンボタニシの好む複数の成分を特定した。まだ試作品だということだが、実際の効果のほどは?

「大半が誘引して稲が食われずに済んだということが実証されている。また捕獲も容易になって、これは楽だねという好評もいただいている」

 しかしこれだけジャンボタニシを集める「ジャンタニコイコイ」。同じ田んぼに生息する在来種への影響はないのだろうか。

「(自分でも)びっくりしたのだが(ジャンタニコイコイは)“究極を突き詰めた餌”だ。ジャンボタニシだけが好む成分で作った結果、在来種のタニシとかゲンゴロウとかそういったものは全然集まってこないものになった」

 農家と協力してこちらの開発を進めているというタクジンさん。実際にやり取りしていく中で、ジャンボタニシで苦労していると感じることも多いようだ。

「水を浅くしてジャンボタニシの動きを鈍らせようとしても雨が降ったり、農薬などを浴びていないジャンボタニシが用水路から入ってきて周辺の稲を食べて行くなど。対策をしててもほぼ100%の農家さんが味わってる苦労。それを見てきた」

 従来のジャンボタニシ対策に比べてリーズナブルな点もメリットとして挙げられる一方、課題として、設置する場所や水温によっては効果が出にくいことが分かってきたそうだ。タクジンさんは、ジャンタニコイコイの特許取得、改良や新たな研究開発のため、12月5日からクラウドファンディングを始めた。

「におい成分を抽出した新型も開発しつつ、使いやすさを追求した捕獲機も開発していこうと思っている」

(『ABEMAヒルズ』より)

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