災害で被害にあった人に無料で車を貸し出している団体が、全国から廃車を募っている。能登半島地震をはじめ災害が頻発する中、リサイクル処理を通して得たお金を活動費に充てる考え。

「廃車で被災地応援・社会貢献プロジェクト」と題し、12月から廃車を募っているのは宮城・石巻市に本部がある一般社団法人「日本カーシェアリング協会」。

東日本大震災をきっかけに、災害で車が流されたり壊れたりした人に無料で車を貸し出していて、ことし7月に発生した県内の大雨でも、酒田市・戸沢村に拠点を設け179件の貸し出しを行った。

(日本カーシェアリング協会・星雅之さん)
「災害がこれだけ頻発すると、私たちの出動・支援に入る件数も毎年増えている。車を維持していくのにもすごくお金がかかる」

ことしは能登半島地震をはじめ全国で災害が頻発し、被災地で行った車の貸し出し支援はこれまでに5080件。2023年の8倍近い件数となっている。
500台以上を貸し出し支援に活用し、車の維持費や拠点の設置費・保険料など、ことしの活動費用は8000万円以上になる見込み。

協会が始めた社会貢献プロジェクトは、車検切れや故障で廃車を予定する車を寄付してもらい、リサイクル処理をして出たパーツや資源のお金を、協会の活動を続けていくための資金に充てようというもの。

車の買い替えなどで廃車が増えるこの時期に寄付を呼びかけることにした。
1台の寄付で約4万円が協会に入る計算で、目標の寄付台数は200台。

(日本カーシェアリング協会・星雅之さん)
「多くの人が車を被災して困っている。そういった人にしっかりと支援を届けるべく活動していくために、このプロジェクトでみなさんからの寄付をいただけると大変ありがたい。『廃車でも寄付ができて社会貢献ができる』ということを、もっと多くの人に知ってもらって寄付いただけたらありがたい」

廃車は2025年2月末まで全国から募っている。
寄付したい人は、日本カーシェアリング協会のホームページ、または電話(050-5482-3178)で問い合わせてほしい。

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