馬への虐待と批判を受け、“壁”をなくして開催された「上げ馬神事」。それでも非難の声が。
三重県の多度大社で毎年5月に行われる「上げ馬神事」。
急な坂を馬が駆け上がって壁を乗り越える約700年の歴史を持つ伝統行事です。
去年、けがをした馬が殺処分となり、動物虐待との批判を受け、今年は壁が撤去されるなどの“新コース”での開催となりました。
上げ馬神事の当日。今年もたくさんの見物人が詰め掛けるなかでスタートしました。
壁がなくなったことで、参加した馬はすべてけがなく上り切りました。
地元の見物客
「1年の中で一番楽しいのは上げ馬祭りというのがあったので。あの壁は歴史として残してほしかったというのはあった。間違いなく上がるのでいいのでは。大豊作かなみたいな」
見物客
「やること自体に意義があると思うので、時代とともに変わっていっても良いのかなと」
会場では、動物愛護団体が抗議活動も。
それに対し、地元の人からこんな声も。
地元の見物客
「フェアじゃないでしょ。こういうのをやると地元の人たちは怒りを覚えるんですよ。駄目でしょ」
観客と神事に反対する人が言い争いになり、警察が止めに入る場面もありました。
地元の見物客
「動物愛護反対」
警察
「愛護団体、外に出てもらいます。ちょっと行きましょう」
抗議活動をしていた人は…。
神事に反対する人
「サラブレッドの能力に対しては非常に過酷な坂ですね」
会場内で馬を見守っていた三重県の担当者は…。
三重県医療保健部 南川喬子さん
「医療保健部で監視を行ったが、動物愛護法に抵触するような大きな行為は確認することはありませんでした」
主催者は今後も専門家の意見を聞きながら見直しを続けるとしています。
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