厚生労働省は、会社員などが死亡した際にその配偶者に支給される「遺族厚生年金」について、男女間で異なる支給要件の見直しを検討しています。受け取れる期間を原則5年として、配慮が必要な場合は継続して受け取れる案を新たに示しました。

 「遺族厚生年金」は、会社員などで厚生年金に加入していた人が死亡した際に家族が受け取れる年金です。

 今の制度では、20代から50代に死別し18歳未満の子どもがいない配偶者について、男女で支給のされ方が異なります。

 7月の年金部会では、厚労省は60歳未満の人は年齢や性別に関わらず、一律に5年間受け取れる案を示しました。

 しかし、所得が低いなどの理由で配慮が必要な人もいるという意見もあったため、厚労省は10日の年金部会で原則は5年間としつつも、所得の状況などに応じて受け取れるとする案を新たに示しました。

 最長で65歳まで継続して受け取れるようになり、前の年の所得に応じて金額を減らしていくということです。

 20年かけて段階的に新しい制度を適用する方針です。

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