ノーベル平和賞の受賞が決まり、記者会見する被団協の(左から)浜中紀子、田中熙巳代表委員、和田征子、浜住治郎、(後方モニター)木戸季市(左上)、田中重光(同下)、箕牧智之(右上)の各氏=2024年10月12日、東京都千代田区で(安江実撮影)
1時間40分ほど続いた会見で、被団協のメンバーは何を伝えたのか。12月10日(日本時間午後9時)にノルウェーのオスロで開かれる授賞式を前に、会見での言葉を振り返る。メンバーの年齢は会見時。(まとめ・増井のぞみ) 〈報道各社との質疑応答〉▶中国新聞 ▶朝日新聞 ▶TBS ▶東京新聞 ▶共同通信 ▶西日本新聞 ▶NHK ▶毎日新聞 ▶アークタイムズ ▶日本農業新聞 ▶読売新聞
◆代表委員 田中熙巳(たなか・てるみ)さん(長崎で被爆、92歳)
受賞の報を聞いた時はまったく「え、本当かいな」という思いで喜びがわいてこなかったんだけども。一晩明けて今朝になったら「あ、やっぱり本当かな」と思ってうれしくなってきました。 昨日の11日がノーベル平和賞の発表だということを前から知っていて。実は昨日まで日本被団協は会合をやっていましたので。会合の中でも「きょうだよね、きょうの(午後)6時だよね」って話をしていたんですね。会合が終わって家に帰るまでの間に11日であることと、6時であることをすっかり私忘れて。だから、家に6時前に着かなくちゃいけないことを忘れて。 実はマーケット、スーパーマーケットに寄って、私1人でいま住んでいるものですから、晩の買い物をしないといけないなとぶらぶら歩いていたら、マスコミから「本当になりましたよ」なんて。「本当になりましたよ」なんて、何か分からなかったんですけども。「いや、ノーベル賞ですよ」と言うから。「え、平和賞、誰が取ったの」。「いや、日本被団協ですよ」と言われて。「うわっ」という認識がその時出て来たけど「あれ、本当かいな」というのが最初の印象ですね。もう、それからもう電話がずっと鳴りっぱなし、私の自宅の電話と携帯があるもんですから両方が同時に鳴ってくるもんですから。私の頭がどんどん、だんだん混乱してきまして。夜中にどういう会見をしたかというのは、よく覚えていません。 私の家は、書類と本とごみ箱みたいになっているもんですから、中に入って会見をするということができませんので、外でやりますということで、マンションなんですけど、アパート風マンションですね。外に出て会見をさせていただきました。あわせて読みたい
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◆代表委員 田中重光(たなか・しげみつ)さん(長崎被爆、83歳、オンライン参加)
はい、こんにちは。本当に昨日は最高の日だったと思います。会合の中では、公には何も話が出なかったです。ちょうど私たちがニュースを聞いたのは午後6時過ぎでした、飛行機の中で。(長崎原爆被災者協議会副会長の)横山(照子)さんとニュース見てみようということで、横山さんは目がちょっと悪いもんだから「出たら教えてね」ということでね。 それで私、ずっと見とったんですけど。ニュースが始まって5~6分してもノーベル賞のことは出ないから、「ノーベル賞あー、ことしもだめだったかな」ということで諦めかけたところで、赤い太文字の日本被団協受賞という画面が目に入りました。それで「やったやった」と叫んだんですよね。4人で手を取り合って喜びを分かち合ったわけです。 飛行機の座席の隣の人がそれを見てから私に「田中さんですか」と聞かれて「はい、そうです」と言ったら「おめでとうございます」と言われてですね。本当こう、ノーベル賞を受賞するということは、こんなにね、熱狂影響を与えるんだということが分かりました。 やはりこの10数年間ね、いつもノミネートされていたわけですけども。いつもこう残念ながらよそに持って行かれるということで。もう大体、私は諦めかけていました。しかし、横山さんは「ことしか来年、受賞しなければ被団協はもう受賞しないよ」ということを話をしとったんですね。だから本当に良かったなあと思いました。 やはりこれは、私たちの先輩が差別とか偏見、そして体の健康(問題や不安)を抱えながらね、国の内外で被爆体験を語ってこられた、そのことがだんだんだんだんこう雨水のように浸透していってですね。 そして、それが核兵器禁止条約につながり、今の国際情勢が、核戦争が起きるんじゃないかというような情勢の中でね、被団協にやらんと大変なことになるんじゃないかと考えたんじゃないでしょうか。そういったことで、受賞できました。 ちょうどニュースの中で(国連軍縮担当上級代表の)中満(泉)さんがですね、受賞について「世界の言うならば政治家に対してパンチを与えた」。「何を考えているのか」ということの意味もあったんじゃないかと思います。本当に先輩たちに感謝してですね、それを受け継いできた私たちは本当に正しい道を歩んだんだなと思います。以上です。◆代表委員 箕牧智之(みまき・としゆき)さん(広島被爆、82歳、オンライン参加)
私は毎年、広島市役所に集まるんですよ。今年ことしも広島同じように市役所で報道陣の前で。平和高校生と一緒に6時の情報を聞いておりましたら、なんと日本被団協と言われてね、私は思わずほっぺたをつねって。本当かいなと思った。 広島では多くの方々が、森滝市郎先生をはじめ多くの方々が被爆者運動をされて、その結果がね、ちょうど私が。本当なら坪井直(すなお)さんがご生存ならあるいは長崎の谷口稜曄(すみてる)さんがご生存なら、もっともっと喜ぶだろうなと思った次第です。いろいろずっと昨日は夜中まで報道の取材が続きました。 疲れておりますけどるんですが、おめでたいことですから。「一夜明けてきょうはどうですか」。もう朝6時からずっと取材ばかりですが。本当に、日本被団協ばんざいと言いたい。ありがとうございました。 ▶次のページ 「生涯、頑張って貫いていきたい」残り 23511/26025 文字
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