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 TikToker、YouTuberの岸谷蘭丸氏が12月5日に『ABEMA Prime』に生出演した。蘭丸氏は、番組冒頭に紹介されると、自身が俳優・岸谷五朗、「プリンセス プリンセス」のボーカルで歌手・岸谷香夫妻の長男であることを、メディア初出演で告白。異例の経歴と長い海外経験から多様なテーマに堂々と持論を展開すると、特に海外から見る日本の長所・短所を語る時には「日本の文化で変えた方がいいところはない」「多様性がないなんて大ウソ」とも述べた。

【映像】日本について熱く語る岸谷蘭丸氏

■岸谷蘭丸氏、超異例の経歴とは

 早稲田実業中等部に入学も“ドロップアウト”、後にアメリカの高校へ入学すると今度は“飛び級”で卒業。さらにイギリスのUCL、イタリアのボッコーニ大学など、名門大学に次々と合格し、現在は大学3年生だという。現在はTikToker、YouTuberとして活動し、教育や多様性、皇室問題などに率直な意見を述べることで話題に。さらに現在では海外大受験塾「MMBH」や留学プラットフォーム「留パス」を設立、経営者でもある。

 現在、拠点は「年の1/3がイタリアで、2/3が日本。変な学校であまり出席しなくていい。起業やインターンを推している大学なので」。大学では主に英語で受講をしているという。この日がメディア初出演で「ABEMAのファンだったんです。死ぬほど緊張しています。手が震えています」というが、岸谷五朗・香夫妻の息子であることは「今日まで23年間、ずっと隠してきた」と告白。「今日のことは『出るよー』ぐらいは言った」が、この日に合わせて会社のサイト、SNSのアカウントもこれまで祖母の姓にしていたところを、全て岸谷姓に変更したという。

■蘭丸氏、日本のよさを熱弁

 番組は主に3つのテーマについて語る構成になっているが「緊急避妊薬とED治療薬」「海外でのSNS利用禁止」「海外から見た日本の嫌な点」について、それぞれ要所を捉えたコメントを発信。中でも熱弁をふるったのが、3つ目のトークテーマだった。

 「海外から見た日本のココが嫌」というテーマで、日本好きだったアメリカ人が日本で英語教師として働いたものの、わずか1年で人間関係、特に仕事における上下関係がストレスだったと帰国してしまった話、また日本人ながら日本の文化に馴染めず、多様性もないという理由からカナダに移住、ストレスから解放されたという話を聞いていたところ、蘭丸氏がこの日一番の熱弁で、日本のよさや自身の体験を語った。

 蘭丸氏は、ゲスト2人の話を聞いた上で「カルチャーの違いは確かにあるし、いろいろとやりづらい部分はあると思うが、一方で外資系の企業を見ても、ボスの言うことは絶対というところもある」と、職場における上下関係は日本特有ではないと指摘。教育現場や就職活動においては「叱るというのがあまりない。海外は割と先生と生徒が対等だ。就活でもマッチングという見方なので、対等という意識が強い」と述べた。また「2人に共通しているのは、学校教育とか仕事環境として日本が合わなかったこと。それが合わなかっただけで、日本に多様性がないというのは、マジで大ウソだと思う」と熱く語った。

 高校からアメリカで過ごした蘭丸氏は、自らの経験で人種や差別に関しても触れた。「向こうは地域によって、ものすごく階級が分かれている。経済的な階級として、かなり裕福な家の子しか行かないような学校にはヤンキーがいないし、逆にヤンキーしかいない学校もある。そこはヤンキーになることが生きていく上では必須。ヤンキー以外はあまり人権がないような扱いもされる」。また、日本には日本人が圧倒的に多く、多くの人種が一緒に暮らすアメリカ、カナダ、ヨーロッパ諸国より多様性に欠けるのではという指摘に対しては「多様性は、肌の色が違う人がいっぱい住んでいれば、あるのか」と反論。「そういう人がいっぱいいるだけでは、多様性には繋がらない。たくさんの人種が住んで争いがない、全員が全員を認め合っている部分が多様性。例えば日本では、どんな格好をして歩いていても誰も言ってこないが、アメリカで僕が髪が長いとか、ちょっとメイクしているとなったら『あなたはゲイなんだね』という押しつけもあり、それは多様性と真逆。『この猿が』みたいに言われることも全然ある」と実体験を述べた。

■海外生活で差別を受けた経験も

 さらにアジア人として感じたこととしては「向こうの大学にいると、白人や黒人の アメリカンフットボール部がカーストでトップ。そこから徐々に人権がなくなっていく感じはあり、これは本当に体感だが、アジア人は大体が低いところにいる。彼らにもリベラルが存在していて、人権や平等という意識はものすごいが、こっちから『俺等も人間だよ』と言ってあげないと思い出せないような感じ」とも語った。

 また日本におけるジェンダー、ダイバーシティに関しても言及した。「日本で発達しないのは、必要がないからだと思っている。日本には日本人しかいなくて、そこでうまくやってきた。アメリカから発信したリベラルは、結局いろいろな人種がそこに来て、戦い合って、『お互いを認めようね』という取扱説明書が必要になった。日本は日本人しかいないから、取扱説明書がいらない。好きな格好をしていていいし、好きなもの食べていていい。必要がないから発展しないだけで、無理矢理に変なリベラルを導入するのは違う。日本の文化で変えた方がいいところは、パッと思いつかない」。日本らしさ、日本のよさを熱弁した後、あえて課題を挙げた蘭丸氏は「あまり愛国心がないことぐらい。文句を言われたら『うるせえ、黙れ』というぐらいのメンタルが、日本人にないもの」と述べていた。
(『ABEMA Prime』より)

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