◆9カ所掘って7カ所から石垣が
高輪築堤は1872(明治5)年の鉄道開業当時、現在の田町-品川駅間の東京湾の浅瀬に2.7キロにわたり造られた。旧東海道が海岸に迫るなど、用地取得に難航したためと伝わる。8、9日に見学会が開かれる高輪築堤の出土部分=3日、梅野光春撮影
周辺の埋め立てで所在不明になったが、2019年以降の品川駅改良工事や高輪ゲートウェイ駅西側再開発の第1期工事で出土。調査された約900メートルのうち「第7橋梁(きょうりょう)」など計約120メートルは国史跡として保存され、2027年度に公開される。 今回は第2期工事が予定される区域を調査。港区教育委員会によると、築堤があると推定される南北約400メートルを計9カ所掘り、7カ所で石垣が出土した。他の2カ所でも築堤の盛り土が見つかったという。 3日は、地表から約4メートル掘り下げて幅約2メートルの石垣が露出した遺構を公開。最下段に敷かれた横長の石の上に、縦横約30センチの石を整然と積んだ4段の石垣が見えた。石垣の根元付近には築堤を波から守る木のくいが残るなど、国史跡に指定された部分と同様、良好な状態だった。見学場所(港区ホームページより)
8、9日は同じ場所を午前9時~午後3時に無料で見学できる。国道15号の高輪2丁目交差点南東角付近で、最寄りは高輪ゲートウェイ駅または京急・都営地下鉄泉岳寺駅。申し込み不要で、小学生以下は要保護者同伴。(梅野光春)記事に『リアクション』ができます。ご利用には会員登録が必要です。
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