JR東日本は、人口減少が続き将来の利用者の伸びが期待できない中、鉄道事業を安定的に維持する資金を確保する必要があるとして、再来年3月の運賃改定を目指しています。

関係者によりますとJR東日本は、近く国に対し値上げの申請を行う見通しとなりました。

普通運賃のほか、通勤・通学の定期が対象で、比較的距離の短い区間の切符の運賃は10円引き上げ、山手線の初乗りは今の150円から160円となる方向です。

全体の値上げ幅は、10%未満にとどめる方針で、これにあわせて、一部の区間で運賃を低く抑えていた今の運賃体系を見直すことも検討しています。

JR東日本の切符や定期の値上げは、首都圏の一部の区間で「バリアフリー料金」の上乗せを行った去年(23年)3月に続いてとなりますが、全面的な運賃の値上げは消費税の導入や増税の際を除くと1987年の会社設立以来初めてとなります。

会社側の運賃改定の申請を受けたあと、国の運輸審議会で認可に向けた審査が行われることになります。

鉄道運賃をめぐっては、JR北海道が平均7.6%の値上げを、JR九州が平均15%の値上げをいずれも来年4月に行うなど値上げの動きが相次いでいます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。