国に品種登録されている「桃の香りがするイチゴ」の苗を無許可で販売した疑いなどで、12人が摘発されました。
近藤信宏容疑者(64)ら2人は、国に品種登録されているイチゴ「桃薫」の苗を許可なくフリマアプリで販売した種苗法違反の疑いが持たれています。
また、男女10人も「桃薫」を販売したなどの疑いで書類送検されました。
「桃薫」は桃のような香りと薄いピンク色が特徴の希少性の高いイチゴで、国立の研究機関「農研機構」が開発したものです。
いわゆる“ブランド品種”の果物をめぐっては、「シャインマスカット」などで海外流出や無許可でのネット販売が問題となっています。
今、フリマアプリで苗が販売されているということで、許可なく売買できてしまうため犯罪の横行もあり、種や苗が海外に流出するという被害が少なくありません。
例えばシャインマスカットやサクランボ、紅はるか、サツマイモなど。
こういったものが海外に無許可で出ていて、新しい品種を作るためには膨大な時間とお金がかかります。
しかし、流出して栽培されてしまうと日本には1銭も入ってきません。
育成者の権利や農業者の利益を害することが今、問題となっています。
農水省は、2022年5月にシャインマスカットが中国などに流出した問題で、100億円以上の損失が出ていると試算を発表しています。
日本は農業が縮小している中で優れた新品種の開発は強みでもありますが、それが無駄になってしまうということ。
これを守っていくことも大事になってきます。
今回「桃薫」を開発した農研機構は、フリマアプリの監視や現物調査に対応しながら、農水省や警察と連携していくとしています。
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