全国で警察幹部の不祥事が続出している。わいせつ行為や内部情報漏えいの疑いなどで刑事事件に発展したケースが相次いだほか、パワハラで更迭される事案も。識者は信頼回復へ「個人の問題に矮小化せず、組織全体で市民に見える改革をするべきだ」と指摘する。

 岡山県警では昨年11月、中国四国管区警察局に出向中の警視正(肩書は当時)が女性を脅し性交した疑いで逮捕。今年1月に交通部長の警視正が昇任試験問題案を部下に漏らした疑いで書類送検された。7月には組織犯罪対策1課長が女性に性的暴行を加えようとした疑いで逮捕された。岡山市の女子高校生(16)は「性犯罪を受けても警察に話せなくなる」と不安がる。

 鹿児島県警でも、前生活安全部長が5月、職務上の秘密を退職後に第三者に漏らした疑いで逮捕された。京都府警では10月、本部長が部下に「殺すぞ」と発言したパワハラで更迭。他にも群馬県警刑事部長が約17年にわたる不倫で7月、神奈川県警戸部署長は部下を叱責したとして8月にそれぞれ処分を受けた。

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