10月27日投開票の衆院選で、運動員に報酬を支払う約束をしたとして、警視庁捜査2課は30日、東京26区から無所属で立候補して落選した医師の田淵正文容疑者（66）=東京都目黒区=と陣営スタッフの小林繁容疑者（37）=同品川区=を公職選挙法違反（買収約束）容疑で逮捕した。
逮捕容疑は衆院選公示前の10月上旬、田淵容疑者の当選を図る目的で、陣営の運動員4人に対して選挙運動の報酬として時給1500円を支払う約束をした疑い。同課は2人の認否を明らかにしていない。
公選法は選挙管理委員会に事前に届け出た車上運動員などの例外を除き、運動員への報酬の支払いや約束を原則禁じている。
同課によると、運動員らは駅周辺などで田淵容疑者のビラ配りをしていた。報酬を受け取っていたことは現時点で確認されていない。小林容疑者は運動員のとりまとめ役だったという。
同課は報酬を受け取る約束を承諾していたとして、運動員らについても任意で捜査する。
田淵容疑者は衆院選で東京26区から立候補し、最下位で落選。17年や21年の衆院選にも立候補し、落選していた。
同容疑者のホームページなどによると、同容疑者は東大医学部卒業の医師で、現在は都内で消化器クリニックの院長を務めている。
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