プラスチックごみの量は2019年には世界で3億5300万トンと20年で2倍以上に増え、各国はプラスチックによる環境汚染を防ぐため国連環境総会で法的拘束力のある国際条約を2024年中にとりまとめることを決議し、25日から韓国・プサンで始まった最後の政府間交渉委員会で条文案の合意を目指しています。
交渉は懸案のプラスチックの生産量の規制などをめぐり意見の対立が続いていて、29日は交渉委員会のバジャス議長が新たな条文の素案を示しました。
この中で生産量の規制については2つの選択肢を示しました。
1つはプラスチックの生産量を持続可能なレベルにするため世界的な削減目標を設け、各国が生産量や、目標達成のために行った対応を報告するというもので、もう1つはプラスチックの原料となる石油を産出する産油国などが規制に強く反対していることを踏まえ生産量の規制については条約に盛り込まないとしています。
このほか、プラスチック製品についてゴミとして散乱したり環境中に流出したりしやすいものや再利用やリサイクルが難しいものは各国が削減や禁止などの対応をとるといった内容も盛り込まれています。
各国の意見の隔たりが大きい中で予定される交渉の最終日は12月1日に迫っていて、どこまで歩み寄れるかが焦点となっています。
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