能登半島地震による大規模火災で開けなくなっている輪島朝市(石川県輪島市)が4日、金沢市金石地区で2回目の出張開催をした。県内外から約9500人が訪れ、会場は活気にあふれた。5日は珠洲市で震度6強を観測した地震から1年。能登地方は長期にわたって地震に見舞われ、苦境が続く。
出張朝市は午前のみの開催で、輪島市朝市組合の組合員らを中心に約40店が参加。前回と同様に海産物や能登の工芸品などが販売された。避難先の金沢から4月に輪島に戻り、海産物店の再開を目指す今門幸子さんは地震前に作った魚のぬか漬けなどを並べ「こうしてお客さんに商品を説明しながら話せるのが楽しい」と喜んだ。
愛知県瀬戸市の50代男性は「10年以上の付き合いがある知人が出店すると知って来た。地震後、会えていなかったので、無事な顔を見ることができて良かった」と目をうるませた。
今後、愛知や兵庫の商業施設など県外にも出張する予定。
輪島朝市は観光名所として知られる。周辺の大規模火災では、住宅など約240棟が焼損。3月に開いた1回目の出張朝市には、約1万3千人が訪れた。
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