3年前の10月、兵庫県加東市の遊園地にある木造5階建ての立体迷路施設で、3階の床の一部が抜け落ち、下の階に転落した子どもを含む6人が重軽傷を負いました。

この事故について、消費者庁安全調査委員会、いわゆる「消費者事故調」が独自に調査を進め、27日に報告書をまとめました。

それによりますと、事故については、「梁(はり)」と呼ばれる床を支えていた長さ1メートル余りの木材が腐食して強度が落ち、利用者の重さで破損したことが原因だったということです。

屋根がないため雨がかかりやすく、破損した梁は木材を腐食させる菌によって白色化していましたが、目視の点検などは十分に行われていなかったということです。

また、事故が起きた立体迷路施設は建築基準法上の建築物に当たらず、安全管理に関して適用されるほかの法令なども確認されませんでした。

このため、消費者事故調は国に対し、再発防止策として屋外にある立体迷路など木造の大型遊具の、設計や点検などに関する安全基準を整備し、法令による規制の必要性も検討することや、木材の劣化を診断する資格を持つ専門家などによる調査を行うことを求めました。

同種の立体迷路施設は国内におよそ40か所設置されているということです。

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