勝田州彦容疑者(45)は2006年、兵庫県たつの市で帰宅途中の小学4年だった女の子を刃物で刺して大けがをさせたとして、11月7日に殺人未遂の疑いで逮捕されました。
警察は別の女の子を殺害した事件で刑務所に服役していた容疑者からことし5月以降、任意で事情を聴いていましたが、この中でたつの市の事件の翌年の2007年に兵庫県加古川市で小学2年だった女の子が刃物で刺されて殺害された事件についても関与を認めたということです。
さらに、当日の状況について「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探していた」という趣旨の話をしていたことが捜査関係者への取材で新たに分かりました。
容疑者は当時加古川市内に住んでいて、現場周辺に土地勘があったとみられるということです。
警察は27日にも殺人の疑いで再逮捕する方針で、17年間未解決となっていた事件の詳しいいきさつを調べることにしています。
事件の経緯は
事件が起きたのは、17年前の2007年10月16日です。
警察によりますと、小学2年だった被害者の女の子はこの日、学校の授業を終えて帰宅した後、自宅から北東に500メートルほど離れた公園で妹や同級生と遊んでいました。
午後6時前、友人の母親に「もう遅いよ」と声をかけられた女の子は、公園の西側にあるマンションまで友人を送った後、自転車に乗って1人で自宅へ向かったといいます。
そして自宅の前まで来ると、帰りを待っていた姉と妹に「自転車を置いてきなよ」と言われ、女の子は自宅の裏に自転車を止めに行きました。
襲われたのはこの直後、玄関に移動するまでのわずかな時間でした。
悲鳴を聞いた家族は、女の子が路上に倒れているのを見つけ、消防に通報しました。
救急車で病院に向かう途中、女の子は意識が薄れる中で救急隊員に対し、襲ってきた相手について「大人の男の人」と話したということです。
警察は極めて短時間の犯行だったことなどから、現場付近の地理や事情に詳しい人物とみてこれまでのべ5万4000人の捜査員を動員して捜査を続けてきました。
しかし、容疑者の特定につながる有力な目撃情報などがなく捜査は難航し、現場近くでは毎年、事件が起きた日にあわせて警察官などがチラシを配って情報提供を呼びかけていました。
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