77年前の日本国憲法施行を祝う「憲法記念日」の3日、大阪市阿倍野区で、若者に憲法への考えを聞くアンケートが行われた。10~30代の約100人が回答した。

 「今日5月3日は何の日ですか?」との1問目に、「ゴールデンウィーク」と答えたのは深本莉子さん(13)。兵庫県宝塚市に住む中学2年生だ。友だちとアニメグッズの買い物に来た。

 戦力不保持を定めた9条2項について尋ねる質問には、「変えるべき」と答えた。「戦力を持っていないと、外国から攻められたときに対処できない」と話す。歴史の授業で聞いた沖縄戦を思い出し、「あんなふうに死者が増えてしまう」と危機感を持ったという。

 大阪市北区の出版社に勤める阪上友喜さん(26)は、戦争放棄を定めた9条1項を「変えるべきではない」と回答した。「できれば話し合いで解決したい」といい、「ロシアとウクライナの戦争では民間人が戦場に行っている。日本でそんな事態にならないように憲法で守ってほしい」と語った。

 アンケートを主催した大阪平和委員会青年学生部の伊地知浩平さん(26)は「憲法は『難しいもの』『遠いもの』と思っている若者が少なくない」と感じるという。まずは憲法について知ることとし、そのうえで「人権、命、平和を守るために強い力となるもの、私たちの暮らしのそばにあるものと感じてほしい」と話した。(花房吾早子)

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