朝日新聞阪神支局襲撃事件を契機に始まった「言論の自由を考える5・3集会」(朝日新聞労働組合主催)が3日、オンラインで開かれた。37回目の今年は「令和ジャーナリズムの道しるべ ~報じる意義、報じないリスク~」をテーマに、3人のパネリストらが語り合い、約250人が視聴した。
集会では、新聞やテレビなどの従来のメディアに接する人が少なくなっている中で、媒体の形やコンテンツの今後の中身などについて議論した。ドキュメンタリーディレクターの前田亜紀さんは、世間で「なぜ大手メディアは報道しないんだ」と問われるトピックがある点に触れ、「報じない理由を報じてもいいのではないかと思う」と話した。
社会学者の西田亮介さんは「紙面に関しては時代に応じて試行錯誤していくほかないと思うが、10年後、20年後に各社が存続することが最も重要だと思う」と指摘。ジャーナリストの熊田安伸さんは「『オールドメディア』というが、一定の価値があると皆に知られている証拠。積み上げてきたものを続けていく努力をしなければならない」と期待を寄せた。
議論を踏まえ、進行役を務めたwithnews編集長の水野梓さんは「届け方を試行錯誤しつつ、私たちが大事だと思っていることを皆さんにも大事だと思ってもらえるように説明をしていければ」と話した。
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