首都圏などで闇バイトによる事件が相次いでいます。高校生が逮捕される事件もあり、SNS上であふれる闇バイトの求人に応募しないよう注意が必要です。
若者に忍び寄る魔の手
高い報酬に釣られ犯罪に加担し、最後は捨て駒にされる「闇バイト」。
若者たちにも魔の手が忍び寄っている実態が明らかになってきました。
20代会社員:
「お金稼ぐの興味ないですか」とメールが来たことがある。朝、急に連絡が入って誰だろうと思ったら全く知らない番号だった。「スマホで稼げるんですけど」みたいなのがありました
突然送られてきたメールには「スマホでできるアルバイト」「日給4万円」の文字がありました。
こちらの大学生に届いたメッセージには1日2万円以上と書かれ、SNSの登録を求めてきました。
10代大学生:
(SNSでの闇バイト募集は)けっこうありますね。学生なので稼ぎたいのはありますけど、そういうのに手を出したら終わりだと思う
中には闇バイトの募集とみられるメッセージに返信したことがある人も…
20代会社員:
学生の時ってお金がない。その時に返信して、友達に「それやばいやつやで」と言われて連絡取るのをやめた。(Q.どこまで進んだ?)会ってはないです。内容はまだ聞く前で「簡単に稼げる仕事がある」って言われて、1日で10万円とか
闇バイトによる事件が相次ぐ中、11月13日には千葉県の住宅で腕時計などが盗まれる事件があり、男子高校生2人が逮捕されています。
「手口や危険性を知って」と高校で授業
こうした中、静岡市葵区の通信制高校では11月20日に「闇バイト」の手口やその危険性について学ぶ公開授業が行われました。
授業では闇バイトの手口としてSNSやネットの掲示板などが用いられることや高額報酬などをうたって強盗や特殊詐欺の実行役とされてしまうことなどが説明されました。
生徒たちは闇バイトに加担してしまう心理状況やシチュエーションをチェックシートをもとに分析し、自分の身を守る方法を学んでいました。
生徒:
何かおかしいと思ったら家族や友人、警察に相談するのが一番大事だと思った
生徒:
「今すぐ働ける」「すぐにお金を払える」などの金額が仕事に見合ってないものは気を付けたい
静岡県警 人身安全少年課
尾藤厚至 企画課長補佐:
相談を受けた場合、県警の総力を挙げて少年やその家族を保護していく。必ず相談してほしい
県警によりますと2024年に入り、10月末までに特殊詐欺で検挙された10代の少年少女は21人で、闇バイトが疑われるケースもあり、今後も教育機関と連携して注意を呼びかけていく方針です。
アルバイトをしている高校生 約650人にアンケートを行った結果、「SNSでアルバイトを探した経験がある」と回答した人は半数近い46.6%、「SNSで怪しい求人を見かけたことがある」と回答した人は41.3%にのぼりました。
そして、闇バイトの登録画面で求められる個人情報がこちらです。
これは2024年5月に特殊詐欺事件で逮捕された女子高校生が実際に応募した闇バイトの登録画面から抜粋したものです。
氏名や生年月日、通信アプリやSNSのアカウント、さらには実家の住所や電話番号、両親の氏名、親の携帯番号、兄弟の氏名、電話番号、そして必要な写真として顔写真付きの身分証や保険証、公共料金の請求書なども求められています。
「家族に危害が加わる」などと犯行に及んだ容疑者も多く、警察は「闇バイトに応募して悩んでいる人などは警察相談専用電話の#9110に連絡してほしい」と呼び掛けています。
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