白山市の無職、中村信之被告(55)は2023年9月、白山市内のホテルで金沢市に住む当時23歳の女性を刃物で刺して殺害したあと現金を盗んだとして、殺人と窃盗などの罪に問われました。

裁判で検察は「初対面の被害者を殺害した無差別殺人だ」として懲役30年を求刑したのに対し、弁護側は「被告は罪を認めて遺族に謝罪している」として懲役20年が妥当だと主張していました。

20日の判決で金沢地方裁判所の野村充裁判長は「被告はかねてから人を殺したいという願望を抱いていたが、無断欠勤を続けたことなどから仕事や金を失って自暴自棄になり、願望を実行に移そうと考えた」と指摘しました。

そのうえで「面識のない被害者を誘い出し、刃物で一方的に突き刺すなどした強固な殺意に基づく残虐な犯行で、経緯や動機はあまりに身勝手で理不尽だ」などとして、求刑通り懲役30年を言い渡しました。

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