世界の核軍縮の方向性を議論するNPTの再検討会議は2026年に開かれる予定で、それに向けた3回目の準備委員会が来年4月から5月にかけてアメリカで行われる予定です。
18日は準備委員会の議長を務めるガーナのハロルド・アジュマン氏が、ことしのノーベル平和賞に選ばれた日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会のメンバーなどと外務省で面会しました。
NPTをめぐっては、おととしの再検討会議で最終文書を採択できず、ことし夏に開かれた2回目の準備委員会でも、各国の立場の違いが改めて明らかになっています。
アジュマン議長は「核兵器使用のリスクが高まる中で世界中の人々がNPTの成功を期待しており、最終合意が達成できるようできるかぎり努力したい。期待する成果の実現のためにどんなことをしたらいいか、皆さんの提案に耳を傾けたい」と呼びかけました。
これに対して日本被団協の和田征子事務局次長は「私たち被爆者は語ることで3度目の核使用を抑止し、核のタブーを確立したことでノーベル平和賞を受賞できた。準備委員会でも丁寧にことばを重ねることで議論が進むことを願っている」と答えていました。
面会を終えたあと和田さんは「NPT発効から50年余り、見える成果が得られていないという思いがあったが、議長とお会いして強力に発言してくれるのではという印象を持ったので、私たちも頑張っていきたい」と話していました。
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