爪形器具でつかんだ東京電力福島第1原発2号機の小石状のデブリをアルミ製容器に入れる様子(右)とデブリの拡大写真(左)=6日(同社提供)

 原子力規制庁は14日、東京電力福島第1原発に関する会合で、2号機で回収した微量の溶融核燃料(デブリ)について、核分裂反応に伴う物質が検出されており「核燃料の一部」との認識を示した。原子炉内では溶けた燃料と金属などの構造物が不均一に混ざり固まっている。今回採取した分は放射線量が低く、燃料がほとんど含まれていない可能性があった。  これまでは採取した位置から核燃料を含むと判断していた。燃料に由来する物質を確認したことで、成分的にもデブリであることが裏付けられた形だ。この日の会合で東電が、原発の運転時の核分裂で生じる放射性物質「ユーロピウム」を検出したと説明した。  原子力規制委員会の山中伸介委員長は「重要な一歩」と評価した上で「順調に採取できており、引き続き採取を」と要望。東電の担当者は「有意義かと思う。総合的に検討する」と応じた。  デブリは7日に第1原発で回収。原子炉建屋内で分析し、12日に日本原子力研究開発機構の研究施設(茨城県大洗町)に到着した。詳細な分析を進める。

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