総務省消防庁によりますと、全国にはことし4月の時点で74万人6000人余りの消防団員がいますが、女性団員の数は2万8500人余りにとどまっています。

総務省消防庁が公開しているデータから、都内62の自治体のうち、女性の団員がいないところを調べたところ、檜原村、日の出町、三鷹市、府中市、調布市、小金井市、国分寺市、新島村、三宅村、御蔵島村の合わせて10の自治体に上ることが分かりました。

その理由を取材すると
▽女性からの応募がない
▽トイレ、更衣室などの受け入れ態勢が整っていないといったものに加えて
▽「女性からの応募はあったが断ってきた」という自治体もありました。

人口26万人の東京 府中市はおよそ400人が消防団に所属していますが、女性団員は1人もいません。

当時、女性からの応募を断った団長がNHKの取材に応じました。

35年間消防団で活動した本間郁浩さんは、ことし3月まで団長を務めていましたが、4年前、女子学生からの応募を断りました。

その理由について、本間さんは「今まで男性の社会に女性が少人数で入ってきたときに、指導する側も戸惑うでしょうし、(男性の方が)扱いやすいというか。パワハラやセクハラが消防団の中で起きないこともない」と懸念したといいます。

ただ、今は当時の判断について「府中市のために自分が何か活動したいと思っている若い女性だったので、その思いを遂げさせてあげることができなかったというのは、当時もう少し何かやり方があったのではないかと思います」と振り返りました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。