群馬 草津町長への名誉毀損裁判 2審も元町議に賠償命じる判決

草津町の黒岩信忠町長は、5年前に出版された元町議会議員の「町長室で性交渉をした」という、うその証言を基にした電子書籍などによって名誉を傷つけられたとして、元議員などに賠償を求める訴えを起こしました。

1審の前橋地方裁判所はことし4月、証言をうそと認定して元議員と電子書籍を出版したフリーライターに合わせて275万円の賠償を命じ、町長と元議員が控訴していました。

7日の2審の判決で、東京高等裁判所の水野有子裁判長は「元議員が町長室で面会した際の録音データには、性交渉があったとうかがわせる音声はなく、1審の尋問で元議員が真実でなかったと述べている」と指摘し、1審に続いて証言をうそと認定しました。

そのうえで「うその内容が広く拡散され、町長の社会的評価が大きく低下することになったことは否定できず、精神的な苦痛も甚大だった」として、フリーライターがすでに支払った分を除いた165万円の賠償を元議員に命じました。