大阪地検特捜部が捜査した業務上横領事件で違法な取り調べがあったとして、無罪が確定した不動産会社プレサンスコーポレーション(大阪市)の山岸忍元社長(61)が国に7億7千万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が29日、大阪地裁で開かれた。

元社長は「検察庁に自浄作用がなければ、また同じような冤罪(えんざい)が起こってしまう。公平で厳正な判断をお願いしたい」と意見陳述した。

訴訟を巡っては最高裁第2小法廷が今月、特捜部検事が山岸氏の元部下を取り調べた際の録音・録画データの証拠提出について、検事が机をたたき「ふざけんな」などと責める様子が含まれた約17時間46分のデータ提出を認める決定をした。

地裁で山岸氏側の証拠請求が認められれば、次回期日の12月20日に再生され、結審する見通し。〔共同〕

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