当選を確実にし、花束を掲げる西村康稔氏(27日、兵庫県明石市)

兵庫9区で当選を決めた無所属前職、西村康稔氏(62)は派閥の裏金問題に絡み自民の公認は得られなかったものの、高い知名度を生かして8選を果たした。

27日午後10時半ごろ、兵庫県明石市の事務所に現れた同氏は「もう一度、原点に戻って政治をやる。ゼロからの再出発だ。正しく歩んでいきたい」と声をからしながら話した。

今回の選挙戦では、旧安倍派の候補が相次ぎ落選。「本当に厳しい戦いだった」と振り返った同氏に笑顔は少なく、周囲に対し「支援があってここまでこれた」と謝意を示した。

当選を確実にし、支援者にあいさつする西村康稔氏(27日、兵庫県明石市)

「国民の信頼を得られる政治をつくっていかなければいけない。そのことを改めて痛感した」といい、再選後の活動について「襟を正し、自分自身はもちろん、自民党をゼロから立て直していく。その一翼を担いたい」と述べた。

政治資金収支報告書の不記載によって1年間の党員資格停止処分を受けた。票の取り込みを図る他陣営から批判を浴び続けるなかで「与党候補」を自称し、自民の地方議員の応援や公明の推薦を受けて優位に選挙戦を進めた。

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