酒に酔った部下の女性に性的暴行を加えたとして、準強制性交罪に問われた元大阪地検検事正の弁護士、北川健太郎被告（65）の初公判が25日、大阪地裁（渡部市郎裁判長）で開かれた。北川被告は罪状認否で「被害者に対し深刻な被害を与えたことを謝罪したい」と述べ、起訴内容を認めた。
起訴状などによると、北川被告は検事正在職中の2018年9月12日深夜から13日未明までの間、大阪市内にある自身の官舎で、酒に酔い抵抗できない状態の女性に性的暴行を加えたとされる。
大阪高検によると、被害者は当時部下だった女性で、官舎で2人きりになる前には、女性を含む複数人と飲食店で過ごしていたという。
大阪高検は今年に入り、女性から相談を受け被害を把握。4月に被害申告を受けて捜査を開始した。
関係者によると、北川被告は6月に逮捕された後、「同意があると思っていた」などと容疑を否認する供述をしていた。だが初公判に向けた手続きが進むなかで、起訴内容を認める方針に転じたという。
北川被告は1985年、検事任官。関西を中心にキャリアを重ね、那覇地検検事正や最高検監察指導部長などを歴任した。大阪地検検事正を最後に2019年11月に退官後は弁護士として活動し、企業の社外取締役や監査役などを務めていた。
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