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強盗事件の直前、被害者の家の周辺をうろつく男たちの様子です。

■逮捕の男「報酬10万円で監禁」

社会部・中村怜子記者
「午前0時前、容疑者の男を乗せた車が市川警察署に入って行きます。男は真ん中に座っていて、うつむきながら入って行きます」 男はほどなく目線を上げ、車の外を見ます。17日夜逮捕された、住居・職業不詳の藤井柊容疑者(26)です。

関東で相次ぐ強盗事件。この逮捕をきっかけに、相次ぐ事件の点と点がつながってきました。

事件が大きく動いたのは、17日夜。

社会部・加藤聖也記者
「男はこちらの宿泊施設にいたところを確保されました」

千葉・市川市の住宅に3人の男が侵入し女性が連れ去られた事件。
住人の50歳女性を連れ去ったあと、埼玉・川越市のホテルで監禁した疑いで逮捕されたのが、藤井容疑者です。

藤井容疑者の供述から
「報酬10万円で監禁の見張り役をやっただけ」

その市川市の事件、詳しい状況が分かってきました。

現場周辺の防犯カメラの映像です。
物陰から敷地内の様子を見ている数人の人物。その後、敷地内に入っていきます。 住人の50歳女性が就寝中に男3人が侵入。女性に暴行を加え、粘着テープのようなもので縛ったうえ、現金や車などを盗みました。 女性は車に乗せられましたが、川越市のホテルで保護されました。けがをしているものの、命に別状はありません。

女性を監禁した疑いで藤井容疑者が逮捕されたのが、17日午後10時すぎ。その数時間後、さらに事件が動きます。

市川市の事件に関わったとみられる、20代の男が出頭していたことも分かりました。

藤井容疑者の供述から
「新小岩に集合することになっていた」

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■市川・横浜・船橋で「同じ指紋」

■市川・横浜・船橋で「同じ指紋」

8月以降、関東で相次ぐ強盗事件。藤井容疑者の逮捕をきっかけに3つの事件が結びつきます。

まず一つ目が横浜の強盗殺人事件です。

16日、横浜市青葉区で後藤寛治さん(75)が殺害された事件。現金およそ20万円が奪われ、強盗殺人事件と断定されました。

この事件が市川市の事件と結びつきます。

市川市の住宅に侵入し、女性を連れ去り監禁した疑いで逮捕された藤井容疑者。
捜査関係者への取材で、その指紋が横浜の現場からも検出されたことが新たに分かりました。

そしてもう一つが、今月9日、千葉・船橋市で起きた強盗致傷事件です。

高齢夫婦が住む家に男2人が押し入り、現金およそ900万円を奪い逃走。妻は全治1カ月の重傷です。

この現場にも、藤井容疑者の指紋が残されていたことが分かりました。

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■事件の前兆?現場に共通点

■事件の前兆?現場に共通点

相次ぐ強盗事件。その前兆なのか、いずれの現場でも工事や水道修理を名乗る不審な訪問が相次いでいます。

市川市の近隣住民
「『近くの新築現場で臭いが出た』と異臭でクレームになった。建築現場がない、リフォームもやってない」 横浜市青葉区の近隣住民
「2、3カ月前に屋根が浮いていると来た。この間、直したばかりで業者と連絡がつくから(浮いている)場所だけ言えと言ったら帰った」

元警視庁刑事の吉川さんは、いずれの事件も高齢者や女性が狙われているため、業者を装う下見が行われた可能性を指摘します。

元警視庁刑事 吉川祐二さん
「独居老人とか女性の一人暮らしとか、そういうところが狙われている。資産的な調査、下見は行われている。リフォームや水道工事、屋根の補修とか、言葉巧みにやってきて家の資産状況を調べていることは考えられる」

また、下見は立地にも及んでいると推測します。

元警視庁刑事 吉川祐二さん
「この通りが、非常に交通量が少ない道で人目に付きにくい。そのようなことが下見で分かって、ここは狙われた」

市川の現場は、周辺に住宅がない立地。横浜の現場も、狭い道路の行き止まりと人通りが少ない立地にあります。

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