現代社会を生き抜くために大事とされる、“メンタルの強さ”。しかし、世の中には「強いメンタルを持ちたくても持てない」と思い悩む人も少なくない。
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メンタルの強さと弱さは生まれ持ったものなのか。経験によって強くすることができるのか。メンタルの強さについて、「鬼メンタル」を持つ女性と「強くなりたい」と悩む男性とともに『ABEMA Prime』で考えた。
■自称・鬼メンタルの華音さん「傷つくこともあるが、それは出さない」
Youtuber、自称・鬼メンタルの華音さんは、落ち込む時間ほぼゼロだという。「最近あった出来事だと、去年彼氏に振られてしまった。失恋で引きずる人もいると思うが、私は『見返すくらい、いい女になって、その上でまた会いたい』。どんなネガティブな感情もエネルギーにする」と語る。Youtubeでは「ブサイク、デブとか言われたりもする」とアンチコメントを言われるが、「逆に人気になってる証拠、喜ぶべきことなんだっていうメンタルでやっている」と気にしていない。一方で、「もちろん傷つくこともあるが、それは出さない」と明かした。
華音さんが“鬼メンタル”になれた背景には、小学5年で「いじめ被害」に遭い、当時読んだ本に「やられたことは必ず返ってくる」「傷つくだけ優しくなれる」と書いてあったことで、相手に感謝の気持ちすら抱くようになった。高校2年ではニュージーランド留学の初日に宿無しを経験し、もう何があっても怖くないという。「親元を離れたことで、自分でなんとかしなきゃって、自立心が育まれたかもしれない」。
しかし、メンタルが強すぎることで、痛みに鈍感になりがち、注意されても反省してないと詰められたり、気にしなさすぎて同じ失敗を繰り返す、などのデメリットもある。華音さんは「回復力が早いから、どうしても次のことばかり考えてしまう。友達に恋愛相談されても、共感できない。他人の痛みがわからなくなる」と述べた。
■メンタルの弱さが仕事やプライベートに影響…20代のケンタさん
メンタルの弱さが仕事やプライベートに影響している、20代のケンタさん。仕事では周りの目が気になり、失敗を引きずり、上司の指摘で思考停止状態になってしまう。「後輩を指導するときに『あの先輩が見ていると言いづらい』とか、 どう見られてるか気にしてしまう。上司に指摘されたら、すいませんって思ってしまい、何も言えなくなってしまう」。プライベートでは、電車で人と人の間の座席に座れない、ライブで歓声やコールで声を出せない、1つ失敗を思い出すと他の失敗も思い出して眠れないという。「それこそライブでは、周りと合わせなきゃいけない場面で、合わせれなかったらどうしようとか。自分だけ間違えたら嫌だ…みたいな思いがあって、声が出なかったり、盛り上がれないときがある」と話した。
ケンタさんは、メンタルが弱いと気づき始めたのは「中学生か高校生ぐらい」だといい、「失敗したくないし、 人に迷惑かけたくないし、嫌われたらどうしようみたいな気持ちがある」。しかし、「メンタルが強くなれるなら、なりたい」と明かした。
■鬼メンタルを持つ極意
精神科医の一林大基氏は、メンタルの強さについて「生まれ持ったものと、環境や後天的な変化の両方が必要だ」といい、「感情の起伏がなく、表情に出ない人はメンタルが強い。また、最近の研究では、回復力が強い人。へこたれてもすぐに戻せる状態を維持できる人が強いと言われている」と説明する。鬼メンタルを持つ極意には「起きたことを考えすぎない!受け入れるカ」、「次いっちゃおー!のお気楽精神」、「ポジティブ変換スキル」の3つがある。しかし、育つ環境はかなり重要で、一林氏は「虐境や体罰などの過酷な状況にいすぎると、 他人を信じられなくなり、共感性が低くなってしまう。それをバネにできる人とできない人の差は結構ある」。
自らのメンタルが強いと認識している、アイドルでアーティストの柏木由紀は、自身の育った環境について「“よそはよそ、うちはうち”ってすごい言われてきた。“友達ができても、うちではできないよ”って。人と比べない教育をすごい受けてきた」と振り返った。
一林氏は、本当にメンタルやられてしまいそうになった場合については「人に頼り、話をして、悩みを打ち明けることが重要」。また、「自分がどうなれば幸福感が得られるのか、客観的視点を持つことがまず最優先」と語った。
(『ABEMA Prime』より)
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