起訴されたのは観光船「KAZU I」を運航していた「知床遊覧船」の社長、桂田精一被告(61)です。

桂田社長は、2022年4月、知床半島の沖合で、「知床遊覧船」が運航する観光船「KAZU I」が沈没して乗客と乗員あわせて26人が死亡・行方不明となった事故をめぐり、必要な安全管理を怠ったとして、業務上過失致死の罪に問われています。

第1管区海上保安本部は9月18日、桂田社長を逮捕して調べを進めてきましたが、社長は運航管理者だったのに、観光船の出航後に1度も連絡を取り合わず、定期的な安全確認を怠っていたとみられることなどが分かったということです。

釧路地方検察庁は勾留期限の9日、社長を業務上過失致死の罪で起訴しました。

捜査関係者によりますと、社長はこれまでの調べに対し「船が引き返す判断は船長がするものだ」などと供述しているということです。

船の操縦に関与していない経営者の刑事責任が問われるのは異例です。

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