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 1月の地震で倒壊したままになっていた、石川県輪島市のビルの解体が7日から始まりました。

■「震災被害の象徴」ビル 解体作業始まる

近隣住民
「撤去してもらわなくてはとにかく、輪島市の復興のためには」

 元日の能登半島地震で倒壊した輪島市の7階建てビル。国などが倒れた原因について調査していて、震災から9カ月以上が経過した現在もそのままの状態でした。

 7日は倒壊を免れた別棟の解体から始まりましたが、あいにくの雨模様に…。現場の人たちも雨具を身に着けて作業を進めます。

 「震災被害の象徴」とも言われたビルで、ようやく始まった解体作業。しかし、その知らせを複雑な思いで受け取った人がいます。

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■巻き添え死の遺族「調べようがなくなる」

■巻き添え死の遺族「調べようがなくなる」

自宅がビルの下敷きになった
楠健二さん(1月)
「あまりにも理不尽だから、つぶれ方が。こればっかりは違うって、この場所だけは。ビルだもんだって、ビルがつぶれるって誰が予想するの」

 ビルの隣で居酒屋を経営していた楠さん。倒れたビルの下じきになり、妻と長女が亡くなりました。

楠さん
「確かに市民の声を聞けば、『あれを見ると心が苦しい』それは確かにそうだと思った。俺もあれを消し去りたい。だけど、僕としては調べなくてはならない。ビル自体を、なぜ倒れたのかと」  亡くなった妻と長女の墓前に報告するためにも、ビル倒壊の原因が知りたい話す楠さん。自身は神奈川県川崎市に移り住み、今年6月に輪島の店と同じ店名の居酒屋を開業しました。

 新たなスタートを切りましたが、ビル倒壊の原因が判明しない限り、心の整理がつけられないと話します。

楠さん
「もし国が調べ終わったら、所有者はさっさと『(ビルを)潰そう』となると思う。すべて壊してしまったら、すべてがなくなってしまうから。調べようもなくなってしまうとなると、それを抱えて生きていかなければならないと思うとつらいものがある」

 ビルの解体は、今年度中に完了する予定です。

(「グッド!モーニング」2024年10月8日放送分より)

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