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■“ひろみちお兄さん”襲った『脊髄梗塞』とは?

2024年6月、脊髄梗塞で下半身が麻痺し芸能活動を休止した、ひろみちお兄さんこと佐藤弘道さんが、一人で歩けるまでに回復しました。
ひろみちお兄さんは、脊髄梗塞で下半身まひという状態から、どのようにして回復を遂げたのでしょうか。

佐藤弘道さんを襲った『脊髄梗塞』です。
『脊髄』は、背骨の中にある脳につながる神経の束です。『脊髄梗塞』は血栓などで、この脊髄の血管が詰まり、脊髄の機能が失われる病気です。

脊髄梗塞の症状は、突然の背中の痛み、感覚障害・まひなどで、血管が詰まる場所によって症状の出る部位が異なります。
●頸椎で詰まると、首から下のまひ
●胸椎で詰まると、胸から下のまひ
●腰椎で詰まると、両脚まひの症状が出ます。
佐藤さんは、胸椎の10番前後の血管が詰まったということです。 脊髄梗塞の原因は分かっていません。そして、治療法も確立されていません。 どれくらいの人が発症するのでしょうか。
1年間で2000〜3000人ということです。まひなどの症状が 重度・長期間の場合、身体活動の回復が困難になることもあります。 どのような人がなりやすいのでしょうか。
1.高血圧や糖尿病、動脈硬化・心疾患など持病がある人
2.喫煙や不規則な生活など生活習慣が悪い人
3.背骨に負担がかかる趣味・仕事をしている人
これに当てはまる人は注意が必要です。 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 貴宝院永稔 総院長
「若者から高齢者まで幅広く発症しているが、特に発症しやすい年齢は50〜60代」 次のページは ■ひろみちお兄さん『絶対に歩く!』懸命に取り組んだリハビリ

■ひろみちお兄さん『絶対に歩く!』懸命に取り組んだリハビリ

佐藤さんは「絶対に歩く」という気持ちで、懸命にリハビリに取り組みました。入院当初は、おへそから下の感覚がなく、痛みや熱さも感じませんでした。ただ、お腹回りが針で刺されているようなチクチクした痛みがあり、眠れませんでした。

佐藤弘道さん
「完治することがない病気だと知って、この先どうなるんだろう、生活どうしよう、家族に迷惑をかけてしまう、など最悪なことばっかりが思い浮かんだ。『生きているのがつらい』とすら感じた」 しかし、佐藤さんは入院翌日からリハビリを始めます。
入院翌日には、足の指を動かすリハビリを開始しました。
さらに入院7日目には、感覚が少し戻った右足を上げ下げするリハビリを始めました。そして、足の上げ下げの運動と同時に、歩行練習にも取り組みました。 佐藤弘道さん
「どうしても歩きたい一心で、歩ける状態ではなかったが、7日目から歩行練習を始めた。最初は、理学療法士さんに体をもちあげてもらうような形で、一歩ずつ足を出す練習をした」 佐藤さんの入院生活です。
朝6時に起きて、2時間自主的に軽い運動。
朝食後、理学療法士とリハビリ。
昼食の後、ひたすら歩行器を使って院内を歩き続けるという生活です。 佐藤さんは“超ストイック”にリハビリに取り組みました。
理学療法士さんが「きょうのリハビリはここまでにしましょう」と言うと、佐藤さんは「あと5分お願いします!」と延長。看護師さんには『鬼の佐藤さん』と呼ばれていたそうです。 現在の体の状態です。1人で1km以上歩けるようになり、足の感覚は6割程度回復しているそうです。
ただ一方で、上半身と下半身で感じるお風呂の温度が違ったり、腰回りの感覚が戻らず、ズボンのポケットのスマホに気付かないこともあるということです。 次のページは ■ひろみちお兄さん 前向きにリハビリを頑張れた理由

■ひろみちお兄さん 前向きにリハビリを頑張れた理由

佐藤さんがリハビリを頑張れた理由です。

頑張れた理由1
周りの支援 家族が「大丈夫!大丈夫!また元気になってゴルフ行こう!」など、ポジティブな声かけをしてくれたこと。さらに、SNSを通じて受け取ったファンからの励ましの言葉も力になりました。

頑張れた理由2
他の人の闘病体験『脊髄梗塞になったけど、今はもう元気になって、海外旅行へも行っています』など、回復した人の体験談が気持ちを前向きにしてくれました。 頑張れた理由3 見つけた自分の役割 佐藤弘道さん
「自分が下半身まひから回復できれば、同じようにリハビリを頑張っている人に希望を与えられる。それは、病気になったからこそ果たせる自分の役割だと思えた」 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年10月4日放送分より) この記事の写真を見る(15枚)
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