記者会見するプレサンスコーポレーション元社長の山岸忍氏㊧(4日、大阪市)

大阪地検特捜部が捜査した学校法人を巡る業務上横領事件で、無罪が確定した不動産会社の元社長は4日、当時の特捜部の主任検事が違法な取り調べを指示、容認したとして、特別公務員暴行陵虐容疑などでの告発状を大阪高検に提出した。

告発したのは不動産会社「プレサンスコーポレーション」(大阪市)元社長の山岸忍氏(61)。

告発状によると、当時主任検事だった蜂須賀三紀雄・神戸地検刑事部長(52)は、事件を担当した田渕大輔・東京高検検事(52)=特別公務員暴行陵虐罪で付審判決定=と共謀。元社長の部下=業務上横領罪で有罪確定=に対し、取調室で机をたたいて「有罪ですよ、確実に」などと脅した田渕検事の取り調べを容認したなどとされる。

このほか、蜂須賀検事が部下から元社長の逮捕を待つよう進言を受けたにもかかわらず、逮捕を強行したとして、特別公務員職権乱用罪に当たると主張。元社長が国家賠償を求めて係争中の裁判でも、蜂須賀検事の証言の一部が偽証罪に当たるとした。

田渕検事を巡っては、大阪高裁が8月、特別公務員暴行陵虐罪で刑事裁判に付す付審判決定を出した。初公判の日程は未定。

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