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 兵庫県の斎藤元彦知事(46)は、失職を選択し、出直し選挙への出馬を表明しました。出馬への覚悟を決めた理由は「高校生からの手紙だった」と涙を浮かべながら語りました。識者は認識のずれがあると指摘しています。

■“知事失職”選び、出直し選に出馬

斎藤知事
「今回の不信任決議案を受けて、議会の解散はせず、30日付で失職をする。そして次期知事選において出直し選挙に臨ませていただくと決めました」

 タイムリミットが迫る中、斎藤知事が選んだのは“失職”でした。

 会見の冒頭、知事が時間を割いたのは、トップとして3年間で成し遂げた実績です。 斎藤知事
「自らの給与・退職金をそれぞれカットして、公用車のセンチュリーもリースを大幅に見直し」

 5分間にわたり、これまでの成果をアピール。そのうえで、県政の停滞を招いたことへの謝罪を口にしました。

斎藤知事
「県民の皆さんに改めて心からおわび申し上げたいと思います」

 決断の理由についてはこう語りました。

斎藤知事
「県政を改革して新しい兵庫県をつくっていきたい、この歩みをやっぱり続けさせていただきたい。それを続けるのか、やっぱりそれをストップして昔の県政、そういったものにだんだん戻っていくことにしていいのか」

 専門家はこう指摘します。

法政大学大学院 白鳥浩教授
「やはり問題の認識というのが少しずれている可能性がある。本来であればまずは県民に対して、このような県政の混乱を招いたことの謝罪から入るべきだった。やはり自分は間違っていないのだという、強い信念があるというのが分かった」

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■不信任に本音「職を辞すべきことか」

■不信任に本音「職を辞すべきことか」

 斎藤知事はパワハラ疑惑について、「事実無根」「嘘八百」などと否定していましたが、19日…。 兵庫県議会 浜田知昭議長
「斎藤元彦兵庫県知事に対する不信任決議案は可決されました」

 86人の県議全員が辞職を求めた事態には、ポツリと本音も。

斎藤知事
「文書問題についての調査をやって事実を解明して、改めていくことはすごく大事だと思うんですが、果たしてそれが本当に知事が、職を辞すべきことなのかということが、やっぱり根底にあるのが正直なところ。本当にそこまでいかないといけなかったのかという思いは正直あります」

 議会を解散せず失職を選択した知事に県議はこう話しました。

自民党 長瀬たけし県議
「当然、不満だからこそ失職をして、そして当選を果たしてもう一度4年の任期を得ようという考えでしょうから、不服をお持ちだというのは一定理解できる。(会見で)熱量が感じられなかったのでそこは非常に残念」

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■「辞めないで」高校生からの手紙で決断

■「辞めないで」高校生からの手紙で決断

 斎藤知事が出直し選挙への出馬を決めたのは会見前日の朝。一通の手紙がきっかけでした。 斎藤知事
「高校生が私のところに来られて手紙を渡していただいたんですね。お叱りの手紙かなと最初はちょっと思ったんですけど、部屋に帰って読んだら今でも見るとちょっと感情的になることもあるんですけど、辞めないでほしいと。やっぱりまだまだこんな自分でも期待してくれる人がいるんだと。選挙はちょっと大変だと思うんですけど、頑張ってみようと覚悟を決めた」

 当選しても、議会がアウェイであることは変わらず、再び不信任案を提出される可能性もありますが…。

白鳥教授
「今回斎藤知事が再選した場合、斎藤知事としては直近の民意で自分に対する負託を得たということで、県民の民意を議会は無視できないだろうと、逆に議会に対して強い立場を取れると考えているだろう。また議会側も(県民が)斎藤知事を次の知事選で選んだということになれば、おいそれと再び不信任案を出すことはできなくなると思う」

(「グッド!モーニング」2024年9月27日放送分より)

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