施設の老朽化で休業していた青森県弘前市の百沢温泉が27日、改修を終えてリニューアルオープンした。温泉を買い取って再生したのは、お笑い芸人のあべこうじさん(49)。地元の人も集まった開業セレモニーで、あべさんは「この場所から皆さんにハッピィを届けていきます!」と笑顔で語った。
百沢温泉は岩木山のふもとにある歴史ある温泉だったが、施設が老朽化。昨年9月から休業して売りに出されていた。これを知ったあべさんが私費を投じて購入し、再生のために動き出した。
あべさんは2013年から、青森朝日放送(ABA)の朝の情報番組「ハッピィ」でMCを務め、番組は10年を突破した。あべさんは「温かく見守ってくれた青森の人たちに何か恩返しがしたかった」と購入の理由を説明する。
昨年12月の購入後は、支配人を任せた後輩芸人のOGAさん(45)らと共に浴場やホールなどの改修を手がけてきた。開業セレモニーで、妻でタレントの高橋愛さん(37)らとテープカットをしたあべさんは「とても癒やされるお湯。多くの人に楽しんでほしい」と期待を込めた。
百沢温泉は鉄分が豊富な熱めのお湯が特徴で、体が芯から温まると評判だ。この日は午後1時の開店前から地元の人が並び、「再開は本当にうれしい」と話しながら、久しぶりのお湯を楽しんでいた。
施設内には仕事ができるワーキングスペースや、宿泊客用の部屋の準備も進んでいる。将来的には飲食店やライブハウス、アウトドア施設なども設ける構想があるという。
あべさんは「百沢温泉でこんなことがやりたいという人たちと協力して、色々なことに挑戦したい。みんなが楽しめるテーマパークのような場所を目指します」と話している。営業は午前10時~午後10時、不定休。料金は大人480円。(伊藤唯行)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。