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男性の更年期障害です。いま企業や自治体で、予防や治療を支援する動きが広がっています。

そして、芸能人にも苦しんだ人たちがいます。

■東国原さん ヒロミさんも 次々告白 男性更年期障害のつらさ

東国原さんも、更年期障害を経験しました。

宮崎県知事に就任した49歳から、更年期障害に苦しんだということです。

辛かった症状は、異常な疲れ、発汗、ほてり、集中力の低下などだったということです。

最初に気付いた異変です。

知事就任前は、知事を目指して、8〜10時間勉強しても疲れませんでした。
ところが、知事就任後は、3時間の会議でもどっと疲れ、休憩を取らないと集中が続かなくなりました。
さらに、疲れて寝ようと思っても眠れない『不眠』の症状も続きました。

東国原さんは、知事時代、寒気の症状があり、夏でも防寒のためダウンベストを着用。
頻尿の症状もあったので、新幹線は必ずトイレの近くの席を予約していました。 どう対処したのでしょうか?

症状が出てから7年後、初めてクリニックでカウンセリングを受け、正式に『更年期障害』と診断されました。
回復のきっかけは、知事・国会議員を辞めたことです。
解放感があり、心が楽になったということです。

厚労省のアンケートでは、更年期の自覚症状がある男性の約85%が、医療機関を受診していません。

理由は、「医療機関へ行くほどのことではないと思うから」が最も多いです。

「更年期障害だと公になったら、県民や職員に心配をかけると思ったし、どう思われるかと不安で公表しなかった。今、更年期障害に悩んでいる人は、『これは病気なんだ』ということを、周りに勇気をもって相談し、打ち明けてほしい」と呼びかけています。 そして、ヒロミさんも、不調を感じました。

50歳を過ぎたころ、不安感、フラフラする、息苦しいなどの症状が出たということです。

「(テレビ収録の)本番が始まるとき、普段は緊張しないのに、一瞬、何かを不安に思った瞬間、息苦しくなった」そうです。 「当時は、突然症状が出るので、仕事以外はあまり外に出ないようにしようかなと思った。同世代にも話したら、同じような症状の人が多くて、病院に行ったら『更年期ですね』と言われた」と話しています。 「男性の更年期障害は、『言いにくい』『認めたくない』『対処法が分からない』という『3つの課題』が特徴。更年期は誰もが迎える人生のハーフタイム。後半戦を有意義なものにするために、一度立ち止まって心身を整えることが大切」ということです。 次のページは ■男性更年期障害 どんな症状?対処法は?

■男性更年期障害 どんな症状?対処法は?

男性の更年期障害の原因です。

男性ホルモンのテストステロンが低下することで起こります。

主に40歳以降、どの年代でも起こるということです。
テストステロンは、バイタリティーの源になるホルモンで、筋肉や骨格を作る、意欲を高めるなどの働きをします。
過労や人間関係などのストレスで、テストステロン分泌量が低下してしまいます。

男性の更年期障害の代表的な症状です。

心の症状では、健康感の減少、不安・イライラ、眠れない、集中力・記憶力の低下、興味や意欲の喪失、うつ症状があります。
体の症状では、疲労感、筋力低下、筋肉痛、異常発汗・ほてり、頭痛・めまい・耳鳴り、頻尿があります。

更年期障害の可能性があるかどうか、セルフチェックできます。
全部で8項目あります。 (1)以前より元気がない
(2)体力・持続力が低下した
(3)頻尿になった
(4)毎日の楽しみが減った
(5)もの悲しい気持ちになったり、怒りっぽくなったりする
(6)急に汗が出たり、ほてったりする
(7)仕事がうまくいかない、または仕事の能力が低下
(8)性欲が低下した 8項目のうち、3つ以上該当する場合は、男性更年期障害の可能性が考えられます。 泌尿器科へ相談することをお勧めするということです。 男性の更年期障害を女性はどう感じているのしょうか。 40代女性
「夫は、以前、家事をやってくれたのに、50歳になる手前(約5年前)くらいから、何かお願いしてもすぐ行動しなくなった。男性の更年期を知らなかったから、愛情がなくなったんじゃないかと思った」 40代女性
「勤務先の病院の院長(50代後半)の感情が激しく浮き沈みする。落ち込んでいるなと思ったら、なるべく明るくサポートに回ったり、元気になるように声掛けしたりしている」 70代女性
「80代の義理の弟が、20年前くらいに更年期障害になった。目まいがひどい時は、横になってあまり動かないように促していた。イライラしている時は、なるべく近付かず関わらないようにしていた」 次のページは ■企業や自治体で支援の動き 休暇取得制度も

■企業や自治体で支援の動き 休暇取得制度も

男性の更年期障害に、企業や自治体では支援の動きが出ています。

ホンダです。
従業員の約92%が男性だというホンダは、2022年10月から、男性の更年期障害の認知拡大の取り組みを始めています。

どのような支援をしているのでしょうか。 ●有識者によるセミナー
●専門家による相談窓口や医療機関の受診案内
●メールや社内報で男性更年期障害に関する情報発信
などです。 「社内報を見た男性従業員(40代)が、不調の原因に気づき、治療し回復したケースもあった。世代によっては、『男は弱みを見せてはいけない』と育てられた場合もあり、誰にでも起こりうることを周知したい」と話しています。 SMBC日興証券の支援の動きです。
2024年4月から、男女問わず、更年期障害を対象とした休暇を年間12日取得できるようになりました。 担当者によると、
「男性社員からの要望だけでなく、女性社員からも『男性も対象に』との意見もあり、更年期という概念は、性別を問わないことから、男性も対象とした」ということです。 鳥取県でも支援の動きがあります。
2023年10月から、男女問わず、更年期障害とみられる症状で業務が困難な職員に対し、年間5日までの『特別休暇』を取得できるようにしました。

更年期障害を対象とした『特別休暇』を取得した人数は、2024年8月末までに男性10人、女性20人となっています。

ただ、課題もあるということです。 順天堂大学大学院の堀江主任教授によると、
「男性にもホルモンの問題があるということが認知されつつあるが、企業や自治体で支援しているところはまだ多くない」ということです。 (「羽鳥慎一モーニングショー」2024年9月13日放送分より) この記事の写真を見る(22枚)
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