“日本で一番早い紅葉”とも言われる北海道の大雪山系の黒岳の紅葉が今、見頃です。この週末は多くの登山客や外国人観光客が集まりました。
■“日本一早い紅葉”に早朝から大行列
秋の訪れとともに黄色やオレンジに染まる雄大な山々。日本一早い紅葉の名所、北海道・大雪山旭岳。「神々の遊ぶ庭」と呼ばれるほど、色付きのピークを迎えたその景色はまさに神秘的。3連休最終日の16日、旭岳には、紅葉をいち早く見ようと多くの登山客が訪れていました。
ロープウェーで山頂に徐々に近付いていくと、木々が鮮やかに色付き、秋の訪れを感じさせます。
ロープウェーを降りた先には…。 この景色をいち早く見ようと早朝からロープウェー乗り場には長蛇の列ができています。100人ほどが始発のロープウェーを待ちわびます。 ロープウェースタッフ「おはようございます。お待たせしました」
土日や祝日には多くの人が訪れるため、ロープウェーの始発を30分前倒す対応を取りました。
それでも、チケット売り場には登山客が続々と詰め掛け、あふれんばかりです。 鳥取からの登山客「毎年来ています。紅葉がきれいだから。北海道の(紅葉)は、いろいろな色があって雪があるでしょう。緑、カラマツの緑、ナナカマドの赤と黄色。一日で四季が楽しめる」 愛知からの登山客
「本当はきのう来て、きのう登ろうとしたんだけど、雨でやめたんです。この連休の時期は、必ず紅葉か、もしくは早い時は雪が来るんですけど。それを狙って」
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■水も氷る冷え込み 短パン姿の男性も■水も氷る冷え込み 短パン姿の男性も
始発から続々と乗車する登山客で車内は満員電車状態に。群馬県から紅葉を見に来たという家族はこのように話します。 群馬県から来た家族「私は小学生の時に登りに来て、天候悪くて途中で断念したんで」
「(Q.それ以来の)リベンジですよね」
小学生以来のリベンジに燃えていましたが、前日はまさかの雨。景色は何も見えなかったといいます。
群馬県から来た家族「きのうまで何も見えなかったのでね、良かったです。帰る日なんですけど」
「(Q.本当にリベンジですね)朝一番で行って紅葉見て、午後の便では帰らないといけないので」
終着駅に着くと一斉に降りていく登山客。
午前6時ごろの旭岳ロープウェー終着駅の気温は4.4℃。 トレイの水の表面が凍るほどです。 ほとんどの登山客が防寒着を身に着けていますが、中には短パン姿の男性も。 札幌からの登山客「(Q.短パンですけど大丈夫ですか?)全然大丈夫。全然…普段からこんな感じなので」
「(Q.走るとかではない)そうです。全部1周してきます、これから。白雲岳まで行って、あと全部ここ周って帰ってきます」
「(Q.だから短パン?)そうです」
男性は友人と大雪山系の登山道を走るために短パンにしたといいます。
札幌からの登山客「(Q.こちらの紅葉の魅力は?)自然が一番良いですよね。高山植物がやっぱりあるから良いですよね」 その後も登山客は続々と旭岳を訪れ、午前8時半になると駐車場が満車に。
お昼前には展望台や登山道などには多くの観光客でにぎわいます。
登山客「めっちゃくちゃ(人が)多くて」
「もう山見に来ましたけど、結構人見に来ている感じ」
「もう皆で道譲りあいながら、駐車場もすごかったね。満車でした」
「(Q.並びました?)いや、結局下から」
「下からの有料駐車場止めて、そこからもう散策です」 人混みの中でも、景色を見れば疲れも忘れるほど。 登山客
「見たことない夢のような世界で、経験したことのないぐらい素晴らしい景色がのぞめました。良いタイミングで来られて想像以上の色がきれいでした」
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■色鮮やか紅葉の絨毯 ライトアップも■色鮮やか紅葉の絨毯 ライトアップも
旭岳と同じ大雪山系の「黒岳」でも、連休最終日の16日は多くの登山客が訪れ、駐車場は満車に。そのため駐車場に止めきれず、路上駐車する車がずらり。黒岳では、7合目までロープウェーとリフトを使って登ることができます。黒岳の麓の木々はまだ青々としていますが、徐々に深い緑から黄色く変わっていく木々。
そして展望台では、黒岳の山頂にかけ伸びていく朱色。周囲の緑も黄色に色付き始め、色とりどりの景色を見せます。 ドローンの映像では、朝日に照らされ色鮮やかな表情を見せる黒岳。赤や黄色、黄緑のグラデーションと深緑のコントラストは、まさに絶景です。 東京から来た登山客「きれいですね。まだもう少し早かったかなと思いますけど。やっぱり一番早いところ来られてよかったなと思ってます」
日本で一番早い紅葉の写真を撮るため、東京から来たという男性。良かったのは紅葉だけでなく…。
東京から来た登山客「暑さバテしてたんで、大分楽になりました。ホテルでテレビ見てたら、(おととい)熊谷で36.5℃のニュースが出ていて、いや、良かったなぁと思って」 3連休初日の14日、北海道では各地で今シーズン1番の冷え込みとなり、黒岳の山頂では初霜が確認されたといいます。 さらに黒岳の山頂付近では、他の大雪山系の山の紅葉を望むことができ、辺り一面に広がるのは黄色や橙色に染まった紅葉の絨毯(じゅうたん)。
色付いているのはウコンウツギやナナカマドなどの低木のため、登山客の視界いっぱいに広がります。
帯広から来た登山客「本当に絵画のようで」
「素晴らしかった」
「ここじゃないと来られない景色を見ることができて良かったです」
「(Q.満足度は?)120%ですか(笑)」 さらに、黒岳の麓、層雲峡では少し変わったライトアップイベントが行われていました。
地面に映し出された光の映像が、人の動きに合わせて変動。3連休中日となった15日は、多くの客でにぎわいました。
札幌からの観光客「来てみたらすごいキレイで、たくさん遊べて楽しかったです」
「傘に映って面白かったです」
「紅葉はまだだと思ってたんですけど、違う紅葉があって面白かったです」 麓の紅葉は来月初旬に見ごろになる見込みで、色とりどりにライトアップされた紅葉とイルミネーションのコラボレーションが楽しめます。
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■紅葉求め外国人客も殺到「見るのが夢」■紅葉求め外国人客も殺到「見るのが夢」
日本一早い紅葉を求めてやってきたのは日本人だけでなく、外国人観光客も。
オーストリアからの観光客「季節の変わり目が大好きで、紅葉がきれいだろうと思ったので、紅葉を見るのが目的の一つです」 イスラエルから来た夫 イシャヒさん(56)
「イスラエルは本当に暑いんです。僕らは緑、山、水が好きなんです」 初めて日本を観光 妻 アイヤレットさん(55)
「ここに来るのも夢に見てたんです」
雄大な自然と涼を求めイスラエルから来た夫婦。夫婦が目指すのは山頂、旭岳の頂へ向かいます。
アイヤレットさん「(紅葉は)美しいわ。オレンジ色が見られたわ」 登山道を懸命に歩き続ける夫婦。 アイヤレットさん
「ここで小休憩です」
「(Q.ここまで登ってどうですか?)まさに山登りという感じです。でも、美しいわ。写真を撮らなくちゃ」
妻がペースアップするものの、夫は妻のペースについていけません。
その後、再び休憩する夫婦。リンゴを丸かじりし、疲れた体に栄養補給。しかし、妻が先に行ってしまいます。
それでもなんとか距離を詰めようとする夫。
歩き始めて3時間後、なんとか2人は山頂に到着。 イシャヒさん「大変でした。だけど、到達できてうれしいです」 アイヤレットさん
「そうね」 イシャヒさん
「達成感があります」
ただ、肝心の景色は霧がかかっていて見ることができません。山頂に到着してからおよそ20分後、突然晴れ間が現れます。
イシャヒさん「ああ、きれいだな」 アイヤレットさん
「信じられないぐらいきれいだわ。到達できて本当に良かったです」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年9月17日放送分より)
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