14日、国内外の忍者研究者が集まる「国際忍者学会」が群馬県で開かれた。実は、忍者の動作・所作は現代人にとても役立つという。心得を教わってきた。
■世界中から大会に参加
戦国時代に真田氏に仕えた「吾妻忍者」がいたとされる群馬県東吾妻町では、今年で7回目となる国際忍者学会の大会がこの土日に開かれ、忍者についての研究発表や吾妻忍者の末裔(まつえい)らによる演武などが披露された。 国際忍者学会 山田雄司会長「外国人、日本人と色々な人がたくさんいらっしゃって、この地域が忍者の里ということで名前が広がっていけばと思っています」
■現代人の生活にも役立つ 忍者の動作・所作
東吾妻町の中心部にある群馬原町駅の目の前には、忍びの世界が体験できる、岩櫃(いわびつ)真田忍者ミュージアム「にんぱく」がある。ここには鎖鎌・手裏剣などの忍者道具およそ300点が展示されている。 キセルから「刀」が 岩櫃真田忍者ミュージアム「にんぱく」斉藤貴史代表(52)
「(Q.それは何ですか?)キセル。実は、ここに、こういうものがありまして。これを一定のところで止めることによって刀が出る。ちゃんと、たばことしても使える」
他にも、実物そっくりな手裏剣を実際に投げられるコーナーや、部屋に張り巡らされたレーザーをかいくぐり、制限時間内にボタンを押すアトラクションなど、「忍者の世界」に触れられる。
ここで、佐藤ちひろアナウンサーの前に現れたのは、国際忍者学会でも演武を披露した吾妻忍者の末裔で忍道5段師範の伊与久氏(51)だ。 まず、伊予久氏から教わったのは“九字切り”。忍者の一つひとつの動作・所作は、現代人にとても役立つのだという。この九字切りは…。
伊与久氏「自分に対する不安な思いとか、絶対に忍者でもある。そういうのを払拭するために、これを必ずやる。忍者のコミックとか映画でイメージを作ってきた人に、そうじゃないんだよと。忍者・忍術というのは、古くて道理のあるものを残しているんですよ」
竹筒を頭に乗せた動作では…。
伊与久氏「こういう中心軸がしっかり立って、これで色々動ける状態が、いわゆる良い姿勢ということです」 竹筒を頭に乗せた状態で、忍びの“抜き足・差し足”を体験。姿勢を真っすぐに正すことは、心を正すことにもつながるという。 伊与久氏
「うまいじゃないですか」 佐藤アナ
「本当ですか?」 伊与久氏
「上手上手。大したもんだ」 佐藤アナ
「やった〜!ありがとうございます」
伊与久氏は、吾妻忍者の末裔、忍道の師範として多くの外国人にも指導を行っている。
伊与久氏「知恵の集大成ですよね、昔からの。忍術というものの考え方を、また身体の使い方とかも伝えていければいいなと思います」
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■忍者のインバウンド効果に期待■忍者のインバウンド効果に期待
忍者について、日本忍者協議会が2017年にアメリカ・フランス・中国など世界10の国と地域で行った調査によると、「忍者を知っている」と答えたのが全体の98.7%。その「知っている」と答えた人のうち、63.1%が忍者は「現在も多数存在」もしくは「少なくなったが存在」していると答えている。49.6%の人が「忍者になりたい」と回答したそうだ。そこで、この忍者にインバウンドの期待が寄せられている。
吾妻忍者の末裔・伊与久さんが直接指導し、忍道の資格試験もある修行プランは、以前に群馬で行われた海外向けの商工会で注目されたという。 岩櫃真田忍者ミュージアム「にんぱく」代表の斉藤さんは、「今後、この修行プランを海外向けに売り出して、『忍者』でインバウンドを呼び込みたい」と話した。(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年9月16日放送分より)
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