遊歩道に立つイチョウの木の枝が突然落下。
下敷きになった男性が死亡する事故が発生しました。
発生直後には「ロケット花火のような音がした」という通報があったといいます。
事件が起きたのは12日午後6時半過ぎのことでした。
東京・日野市にある遊歩道を36歳の男性が歩いていたところ、すぐそばにあったイチョウの木の枝が折れて落下し、男性が下敷きになりました。
木の枝は6カ所ほど折れていて、一番上の枝は約10メートルの高さから他の枝を巻き込み落下したとみられています。
近隣住民:
怖すぎです…保育園がそこなんですよ。
男性は病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
発生から一夜明け、現場では警察官による鑑識活動が進められていました。
通行止めとなった遊歩道。
住民の憩いの場である緑地は、朝から張り詰めた空気に包まれていました。
近隣住民:
あんなに大きなのは初めて見た。ショックです…毎日（散歩で）通っているので…。
折れたイチョウは60年以上前に植えられた可能性があり、これまで市が管理してきました。
近隣住民:
多摩平団地を造ったときに植えた木がそのまま残っている。ほとんど手入れしていないんですよ。
市によると、2024年7月、隣接する中学校から「木の枝が越境している」と連絡が入り、職員が現場へ。
その際、腐った木などは見つからず、異常はなかったといいます。
事故当時、強い風は吹いていなかったというこの場所で、なぜイチョウの木の枝は折れたのでしょうか。
専門家は、秋になるとイチョウの木に実るギンナンが原因ではないかと推測します。
一般社団法人 日本樹木医会・小林明理事：
ちょうど9月はイチョウの実が実って、1つ1つの実が1番重くなる時期。場合によっては約100kgの重さが加わっていたと思われます。
そして13日、倒木は別の場所でも起きました。
東京・世田谷区の寺の敷地内にある木が倒れ、電線に接触する事故が発生しました。
この倒木によるけが人はいませんでした。
近隣住民：
（木が）腐っている感じ。雨が降らないから水分が足りないんだろうなと。
今回のケースでは、天候が関係している可能性があるといいます。
一般社団法人 日本樹木医会・小林明理事：
雨にたたかれて枝が揺れたと思われる。（台風・ゲリラ豪雨などで）そういうことが約1カ月繰り返されていたとすると、微細なヒビが（枝の）中に蓄積していて、きのうの夕方に重さに耐えられる限度を超えてしまい、折れてしまったのではないか。
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