大正15年に開通し、山形県中部の西川町と寒河江市を結んでいた、当時の山形交通の「三山線」は「三山電車」の愛称で親しまれましたが、昭和49年に廃線となりました。

廃線となったあと「モハ103」という木造の車両は、地元の酒造会社に引き取られ、西川町にある資料館の敷地で展示されてきましたが、老朽化が進み、6年前から公開をとりやめていました。

こうした中、地元の有志でつくる保存会が車両を修繕するための費用を、クラウドファンディングで募ったところ、1500万円余りが集まり、現在、車体の塗装を塗り直す作業などが進められています。

12日は、地元の建築業者の作業員がつり革を取り付けたり、窓の開閉状況を確認したりしていました。

修繕作業を行う建築業者の佐藤記由社長は「古き良き時代の風情を残したまま修繕ができるように取り組んでいきたい」と話していました。

三山電車保存会の古澤勝廣会長は「およそ100年前にタイムスリップしたような気分を味わえると思います」と話していました。

修繕作業は来月中旬まで行われ、西川町の「月山の酒蔵資料館」で来月19日に完成式典が開かれたあと、一般公開されます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。