旧優生保護法下での強制不妊手術を巡る係争中の訴訟で、原告側と政府は13日午後、和解のための合意書を締結する。最高裁が7月、旧法を憲法違反と判断し国の賠償責任を認める判決を出したことを受け、岸田文雄首相は原告らに直接謝罪し、早期解決を目指すよう関係閣僚に指示していた。初提訴から約6年7カ月。各地の訴訟は全面解決に向かう。

 加藤鮎子こども政策担当相は12日、首相と官邸で会談し「13日に原告側と全訴訟の終局に向けて和解合意書を締結する方向となった」と報告した。首相は「しっかり頼む。全力を尽くしてほしい」と述べた。加藤氏が記者団に明らかにした。

 原告側と政府は、手術を受けた被害者本人に1500万円、配偶者に200万円を支払うことなどで最終調整に入っていることが取材で既に判明している。最高裁で慰謝料として本人に最大1500万円、配偶者に200万円を支払う判決が確定したことなどを踏まえた。合意書では、国による謝罪や、再発防止に向けた検証などの恒久対策も検討されている。

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