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 兵庫県議会議員の86人全員から辞職を突き付けられ、追い込まれている形の斎藤元彦知事。11日の会見では涙を浮かべて話す場面もありましたが、続投の姿勢を崩してはいません。

■維新幹事長「斎藤知事を擁護」批判の声も

 これまで毎週、定例会見では3時間近く淡々と追及に答えていた斎藤知事が、初めて目を赤くしました。しかし、その涙は亡くなった職員に向けてのものではありません。 斎藤知事
「そこはまぁあの…大変あの…申し訳ないなと…。こういう状況になったのは、申し訳ないなという思いで、自分自身に対して悔しい思いではあります。先生方も心からいまも感謝はしていますので、本当に申し訳ないという思いで私自身は…今います。すみません」
「もちろん十分受け止められなかったところもあったかもしれないですけど、当時兵庫自民という会派でやっていこうと。議会が終わるたびに、会派の控室も行きましたけど、『がんばれよー』という風に当時も言って頂いてましたんで」  3年前、選挙戦を支えてもらった、自民党や維新の会に対する涙です。 斎藤知事
「ちょっと感情が出て申し訳ないです。私自身は決して完璧な人間ではないので間違いもあったかと思うが、自分自身はこれからも一生懸命あくまで県民の皆様のためにやっていきたいという思いでいますので」

 言葉を詰まらせながら弁明する斎藤知事ですが、続投の意思は変わりません。

斎藤知事
「4年しっかり仕事をすることが、最大限、3年前の負託に応えることだと思っている。辞職申し入れとかはありつつ、真摯に受けとめつつ、私としてはしっかり仕事をしていく」 日本維新の会 吉村洋文共同代表
「(Q.続投の意思表示への受け止めは)残念に思います。僕は間違っていることは間違っていると、素直に認めて辞職すべきだと思います」  9日、維新の会から突き付けられた斎藤知事への辞職要請。しかし、その日の日本維新の会・藤田文武幹事長は会見で、責任の追及に慎重な発言をする場面も見られました。 藤田幹事長
「確たる証拠、録音テープのようなものが出てくるのかなどと見ておりましたが、そういったものは出て来ておらず、むしろ当初言われていた多くが誤情報。または誇張であったことも一方で明らかになっています。ここはフェアに見たいと思います」

 知事への追及を強める他党に反発した藤田幹事長。SNSなどでは斎藤知事を擁護していると、批判する声も上がっていました。

 11日、番組は発言の真意について質問すると、このような返答がありました。

武隈光希アナウンサー
「斎藤知事を擁護しているという声もあります。この声について受け止めをお願いします」 藤田幹事長
「確たる証拠があるか、それにより近付くというか、パワハラの認定には構成要件があります。そういうことをしっかりと調べるということ自体を否定するのは、私はおかしいと思います。それが何か擁護になるというふうにも思いません」

 対応に追われる維新の会、さらに新たな問題も浮上しています。

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■告発文を「怪文書」と表現

■告発文を「怪文書」と表現

 制服姿の斎藤知事の横にいるのは、日本維新の会・掘井健智衆議院議員です。 藤田幹事長
「我が党の衆議院議員の掘井代議士が週刊誌報道等で出ておりまして、これについては幹事長からの『厳重注意』という形の処分にさせていただきました」

 突然の処分の理由は2日朝、兵庫県内の駅前での市民との会話の内容でした。

藤田幹事長
「確証のないそういう不確かなうわさベースの話を、あたかも本当かのように言い方も含めて民間の方にお話ししてしまっている 」  番組は、処分の原因となった会話の録音データを入手。そこには15分にわたる掘井議員と市民との会話が記録されていました。 有権者
「おはようございます。兵庫県の知事問題ってどう考えている」 掘井議員
「知事…。まず僕らがやっているのは、推薦していますよね」  男性は、ふだんから会話の内容をSNSで発信することがあり、たまたまこの時、やり取りを録音していました。

 死亡した元西播磨県民局長の告発文について、掘井議員に質問すると…。

掘井議員
「あれ(告発文)は自民党さんらと作ったんですよ。あの怪文書」 有権者
「維新の県会議員さんたちが言うところの怪文書っていうのは、自民党さんと一緒に作ったと?」 掘井議員
「怪文書っていうと、言い方悪いけどね」

 掘井議員は、告発文を「怪文書」と表現。元県民局長と自民党が一緒に作ったと主張します。

 この内容について、自民党系の兵庫県議は次のように話しました。

自民党 長瀬猛兵庫県議
「ありえないですよね。自民党が作成に加担しているのは、1000%ありません。悪質なデマですね」

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■真偽不明のうわさを市民に…「本当にひどい」

■真偽不明のうわさを市民に…「本当にひどい」

 さらに、県が元県民局長から押収した公用パソコンについて話へ及ぶと、掘井議員から耳を疑うような発言が飛び出しました。

掘井議員
「何で押収したか言うたら、証拠があったから押収したんだけど、出てきたもの何だと思います?出てきたんがね、えらいものが出てきたんよね。(元県民局長の私的な情報)がいっぱい出てきたんですよ」
「それでお前、何しとんねんってなった。その(元県民局長の私的な情報)が外に出はった。だから副知事が誰かに見せたといううわさ。それで彼(元県民局長)は悩んだんです」

 告発した元県民局長について、事実かどうかも分からないプライバシーに関わる情報を、突然、一般の市民に話し始めたのです。

会話をした兵庫県民
「本当に表現が難しいですけど、本当にひどい。真相がどうかわからない、誰にも名誉のないようなお話の内容をしゃべって、こんなにひどい人やねん、告発文を書いた人はこんな人やねんっていうのを、うわさが好きな人が飛びつくような話をしていれば、いなせるのかな。いなせるのかわかんないですけど、ごまかせると思っているんだなっていう感じですね」

 掘井議員は11日夜、説明文を公開。一連の発言を謝罪しました。

掘井健智氏 公式ホームページから
「真偽の如何を問わず、一個人の機微に関する情報を有権者に伝えてしまったことは、駅立ちの際の一対一の対話の中であったとはいえ、非常に軽率かつ不適切であったと認識し、深く反省しております」

 また、告発文を「怪文書」と表現したことについては、言葉が出てこなかったゆえの言い間違いだと釈明しました。

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■知事「法律に基づいて判断」

■知事「法律に基づいて判断」

 波紋が広がり続ける、斎藤知事のパワハラ告発問題。自民党などは12日、斎藤知事に対して「辞職要求」を提出します。

 そして、県議会の始まる19日には「不信任決議案」が出される可能性が浮上しています。

斎藤知事
「不信任決議案の対応については地方自治法に基づく決議。法律の規定、選択肢がある。法律に基づいて判断していく。議会側が提出も可決するのも含めて、議会側の判断」

(「グッド!モーニング」2024年9月12日放送分より)

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