猛暑の影響で、その実り具合が気になる、秋が旬の農作物は…。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「やっぱりこれくらいになってくれると一番良いと思います」
秋田県大仙市の観光果樹園では、シャインマスカットおよそ2万房が食べ頃を迎えています。
猛暑の影響を受けつつも、去年の倍、水やりをするなど、様々な対策を施し、生育は順調だということです。
シャインマスカットを買いに来た客
「甘かったですね。やっぱり粒が大きいので、食べ応えがありますよね」
その他にも、この果樹園で今年大豊作な秋の味覚が…。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「とんでもないぐらい栗の実がついているのが見えます。例年の5倍くらいだと思います。(ここまでの量は)始めて見ました」
高橋さんの農園では、今月中旬以降に収穫予定の栗がびっしり。収穫を心待ちにしつつも、ここでの作業は“大きな危険”と隣合わせなのだと言います。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「ここはまさにクマが出たり入ったりしたところです。もうみんなこういう風に(クマが)栗の木に上がった跡。木の枝が折れてます」
「(Q.クマも栗が好きなんですか?)一番好きでしょうね…。(これだけ栗がなっていたら)見逃さないですね。絶対的に」
実際、高橋さんはちょうど一年前、この場所でクマに遭遇しました。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「でっけぇわ、あ、逃げた、でっけえな…。3年くらい前までは、クマはただ通り過ぎるだけ、縄張りを確認するだけだった。なぜか去年あたりからは、縄張り確認ではなくて、餌(えさ)場に変わったみたいです」
■クマ対策は自腹 生産者の悲鳴
クマが住みついてしまったエリアで農作物を育てる高橋さんは、豊作でも収穫するまでは油断できないと話します。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「近寄れなくなっちゃうじゃないですか、クマが発生すると。だからもうクマの餌になるだけで、私らは収穫できない」
クマから秋の味覚を守るため、高橋さんは様々な策を講じながら作業にあたります。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「というのを繰り返しやっていきながら、(クマを)追い出して追い出して。いなくなったらという感じでやるしかない」
この他にも高橋さんは去年、クマ対策として農園を囲うように電気柵を設置。行政からの支援金などは現時点で受けとっておらず数百万円をかけて、自腹で設置したと言います。
一方で、大仙市からは、人身被害を未然に防ぐため、クマを引き寄せてしまう栗の木などを伐採するための補助金は交付されると言います。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「(クマの)餌場としてクマを引き寄せたのは私だと思われています。クマにとっても美味しいものを作っているので…。でもその通りですからね…」
高橋さんは消費者に「秋の味覚を届けたい」という思いを持ちつつも、クマによって、生産を断念しなくてはいけない時が来るかもしれないと危惧します。
神岡縄文農園 高橋徹さん
「このままクマとの闘いで負けることも予想できるわけですよね。住み着いてしまったクマの対策をどうするかと言うと難しいでしょうね。私らどうしたらいいんでしょうね…」
(2024年9月8日 「サンデーLIVE!!」)
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