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 兵庫県の斎藤元彦知事を巡るパワハラ疑惑です。5日に百条委員会が開かれ、知事の側近の幹部職員は告発文を作った職員を捜すことを「知事に指示された」と証言しました。

■「独裁者が粛清する構図」識者が断罪

 斎藤知事は3月、元県民局長の告発について、こう話していました。 斎藤知事(3月)
「事実無根の内容がたくさん含まれ、しかも業務時間中なのに、嘘八百含めて文書を作って流す行為は、公務員として失格ですので」  組織の不正行為を内部の窓口や行政機関・報道機関などに通報する「公益通報制度」の専門家は、こう断罪しました。 上智大学 奥山俊宏教授
「まるで独裁者が反対者を粛清するかのような陰惨な構図を描いてしまった。県の行政府のトップで権力者である人が、公の場で部下の一個人に対して公開ハラスメントに及ぶということは許されません」  元局長は、3月に告発文書を報道機関や議員に送付。翌4月に、公益通報制度に基づき県にも疑惑を通報していますが、調査を待たずに停職3カ月の懲戒処分が下されました。 奥山教授
「結果的に、あの告発文書には法的に保護されるべき公益通報が含まれているということが、今や明らかになってきていると思われるので。私は知事らの振る舞いは、公益通報者保護法に違反すると思います」

■知事の弁護士“処分問題ない” 理由は…

 一方、県の人事課から「公益通報の判断を待たずに処分ができないか」と相談を受けた弁護士も証人尋問に出席。「法的には問題ない」との見解です。  理由については、こう話しました。 兵庫県特別弁護士 藤原正廣弁護士
「前提は噂話だというところ。それが居酒屋となれば、お酒の勢いで尾ひれはひれがついて、さらに膨らんでいくという評価になってくる。真実相当性が認められない、懲戒処分は可能であるという見解。それを踏まえて処分するかは(県の)判断」  処分後に斎藤知事のパワハラ疑惑が噴出していることを踏まえて見解の妥当性を問われると、こう答えました。 藤原弁護士
「あくまで文書に書かれた内容について判断しておりますので。その後、出てきた話は文書に書かれていない事実だと、私は認識しておりますので」

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■告発者捜しは知事の指示? 側近が明言

■告発者捜しは知事の指示? 側近が明言

 懲戒処分に関与したとされる知事の側近・産業労働部長は、告発文書の作成者捜しを誰が指示したのかについて追及されました。 百条委員会 奥谷謙一委員長
「文書の作成者を捜そうということになったのでしょ?」 兵庫県産業労働部 原田剛治部長
「そういうことです」 奥谷委員長
「誰からの指示ですか?」 原田部長
「知事から、知事からというか、結局全体を調査しようと」 奥谷委員長
「ちゃんと答えてください。私、聞きましたよね。知事からの指示ですね?」 原田部長
「トータルとしてはそうです」

■驚きの事実も…幹部の妻“優遇人事”疑惑

 同じく知事の側近・井ノ本知明前総務部長は心身面の不調が回復せず、殺害予告も受けているなどとして欠席しましたが、驚きの事実も明らかになりました。 兵庫県議会 百条委員会委員
竹内英明県議
「前総務部長のですね、妻が人事上優遇されているのではないかという報道がありまして。(人事当局者に)『ご存知ですか』と質問をしますと、『それは事実です』と。非常に知事に近いが故に、権力を持つことがあり得る。実は亡くなった元局長が指摘していた事実なのですけれども、非常に驚いた事実の判明がありました」  6日も行われる百条委員会には、片山安孝前副知事と斎藤知事が出席します。

(「グッド!モーニング」2024年9月6日放送分より)

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