木星の衛星ガニメデで40億年前に半径150キロの大きさの小惑星が衝突し、自転軸が大きく動いたことが分かったとの研究結果を神戸大の平田直之助教が3日、英科学誌に発表した。衝撃でガニメデは約千年間揺れ続けたとみられる。小惑星の大きさは約6600万年前に恐竜を絶滅させたものの約20倍で、痕跡が残る太陽系の衝突では最大級だという。 ガニメデは直径5千キロと太陽系でも最大の衛星。 大きな小惑星が衝突すると、表面の物質が移動することなどによって、周りより重力が大きくなる場所が出現。重りのように働いて星を回転させ、自転軸が大きく変わる。平田助教は、溝をつくり出すような大きな衝突が起きたガニメデも、同様に動いた可能性があると考えた。 平田助教は今回、小惑星の衝突地点が、ガニメデ上で木星から最も離れている場所と一致することを発見。小惑星の大きさや衝突位置などの違いで、ガニメデの姿勢がどう変わるかを計算したところ、木星から最も遠い点に移動するのは小惑星が半径150キロの場合と分かった。
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