■兵庫県知事 パワハラ疑惑『辞職勧告も』維新が方針転換
日本維新の会の共同代表の大阪府の吉村知事が8月27日、斎藤知事に辞職勧告する可能性があると言及しました。さらに、斎藤知事が調査結果が出る前に、告発した職員の処分を検討するよう指示していた疑惑がでています。
日本維新の会 吉村洋文 共同代表前日の党の常任役員会で「連日のように疑惑や課題が報道される中で、説明責任を果たすという意味では、非常に不十分ではないかという意見が多く出た」 日本維新の会は自民党と共に、前回2021年の兵庫県知事選で斎藤知事を推薦しました。
これまでは「まずは真実を明らかにすべきだ」として、議論の推移を見守る姿勢をとってきました。 斎藤知事の証人尋問は、8月30日に全面公開で行われる予定です。
日本維新の会の吉村共同代表は、8月30日の説明を受けて、『真実解明を重視しつつも、斎藤知事が説明責任を果たしているかどうかで今後を判断する』と方針転換をしました。 方針転換のきっかけは、8月25日に投開票された大阪の箕面市長選で、維新の現職が敗れたことです。
大阪府内の首長選で大阪維新の会が公認する現職が落選するのは初めてです。大阪維新の会は2024年に入り本拠地・大阪の首長選で苦戦が続いています。 党内からは『斎藤知事への向き合い方が影響している』との声も上がっています。 日本維新の会 馬場伸幸 代表
8月30日の知事答弁について「普通の国民の方が聞いて『なるほど』と思って頂けるような中身なのかどうか、我々も見させて頂きたい」 日本維新の会 吉村 共同代表
(Q.辞職勧告や不信任決議案の検討もあるのか)
「当然その可能性はあり得る。兵庫の維新県議団と協議した上で、日本維新の会としても判断する必要がある」 次のページは ■兵庫県知事 新疑惑…調査待たず “告発者の処分” 検討指示か
■兵庫県知事 新疑惑…調査待たず “告発者の処分” 検討指示か
兵庫県の斎藤知事について、新たな疑惑が指摘されています。8月23日、斎藤知事への内部告発を調査する百条委員会で、初めて県職員への証人尋問が行われました。証言台に立ったのは6人の県職員です。心理的負担を考慮して、完全非公開で行われました。
これまでの経緯です。元西播磨県民局長は3月12日に、斎藤知事などを批判する文書を報道機関などに送付。
3月27日、斎藤知事は定例会見で「業務時間中に嘘八百含めて文書を作って流す行為は 公務員としては失格」と批判。
4月4日、元県民局長は公益通報制度を利用して県の窓口に通報。
5月7日、内部調査の結果、停職3か月の懲戒処分になりました。
その後7月7日、元県民局長は姫路市内で亡くなりました。公益通報制度は組織の不正行為などを組織内で発見・是正する制度で、通報者探しなどを禁止しています。 新たに発覚した疑惑です。告発を行った元県民局長の処分について、処分を主導した県幹部に対して部下の県職員が「公益通報の結果が出るまで、処分しないほうがいいのではないか」と進言していたということです。 この職員の進言について斎藤知事は、一旦は了承しましたが、関係者によるとその後「調査結果を待たずに処分できないか」と人事当局に問い合わせをしました。人事当局は弁護士に相談し「法的には問題ない」という回答を受けて、処分が行われたということです。 百条委員会で証言した職員によると「(元局長を)懲戒処分すれば、(自分に対する批判の)風向きが変わるのでは」と斎藤知事が発言していたと、上司から聞いたということです。 元局長に対する処分について県職員の声です。 県職員の声
「適切な内部調査がされないまま懲戒処分とし、公益通報者を守らなかったこと自体が権力の乱用」
「処分は明らかな公益通報者保護法違反にかかわらず、強行した知事をはじめ、それをいさめる人がいない(できない)体制は行政機関として異常」 斎藤知事は8月27日の会見で、公益通報の結果を待たなかったことについて 兵庫県 斎藤元彦 知事
「4月4日に公益通報がされたとしても、公益通報前の違反行為がさかのぼって守られるものではないというのが、弁護士も含めた我々の見解」
また、元局長に対する処分について
「今回の懲戒処分は、規定や指針に基づいて、手続き・内容は適正だったというふうに結果としては考えている」 次のページは ■兵庫県知事 パワハラ疑惑 新証言…副知事に対してもパワハラか■兵庫県知事 パワハラ疑惑 新証言…副知事に対してもパワハラか
兵庫県の斎藤知事のパワハラ疑惑についての新たな証言です。
百条委員会 竹内英明 委員「『知事から最高幹部に対して、文具を投げた』という証言が出た。その方が目撃したとおっしゃっていた」 関係者によると知事が投げたのは『付箋』で、投げつけられた相手は、当時副知事だった片山安孝氏だったということです。 百条委員会が公表した県職員約4500人へのアンケートでは、斎藤知事のパワハラについて
●『実際に知っている』59人
●『実際に知っている人から聞いた』466人
●『人づてに聞いた』1225人
合わせると1750人で回答者の約4割にもなります。 『実際に知っている人から聞いた』という人
「視察先で靴ベラを用意していないという理由で、職員が叱責されたと聞いた」 『人づてに聞いた』という人
「(知事が)協議を行った内容を忘れており『聞いていない』と激怒し、タブレットを投げられたと聞いた」 県職員へのアンケートから 兵庫県 斎藤 知事
職員へのアンケートについて「『人づてに聞いた』いわゆる伝聞というものも含めて4割。職員に人づてなどで違った形で捉えられたということであれば、大変残念」 県職員アンケートの回答
「知事と接する職員は限られるため、『人づてに聞いた』が多くなると思うが『影で噂話をする職員像』を想像しないでほしい。知事が叱責した事象は、他の部で同じことが繰り返されないように、部内会議や課内会議で『業務上の留意点』として聞かされてきたことばかり」 県職員アンケートの回答 百条委員会 奥谷謙一 委員長
「職員のなかでもパワハラにあたるのか、自分では判断できないという方もいた。『厳しい叱責を受けたことがある』と言われた方は、結構おられたと思う」として、厳しい叱責がパワハラにあたるのか評価していくということです。 (「羽鳥慎一モーニングショー」2024年8月28日放送分より)
この記事の写真を見る(21枚)
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。