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 台風10号が夏休み最後の週末を直撃しています。東海道新幹線が運転を見合わせたことで、東京駅では行き場を失い、混乱する人が続出しました。

■道路の冠水相次ぐ

 川を撮影したように見える映像。カメラを振ると、その先には信号機があります。実は車道で、見える範囲はすべて冠水しています。

 30日、8月の観測史上最大の雨量を記録した神奈川県平塚市では、道路の冠水が相次ぎました。

 歩道も水で覆われた道路。車道の先を見ると、水没した3台の車が…。車体の半分ほどが完全に水につかっています。  平塚市内を走る車のドライブレコーダーの映像。冠水した道路を走っていた次の瞬間、水しぶきがフロントガラスを覆います。 通勤していた男性
「通勤していたけれど、会社周辺が冠水で通れない状況で、逆側から会社に行こうと、ぐるっと回った途中です。対向車が来ると、その波と当たって、そのくらいまで(水が)来ちゃうぐらいでした」

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■住宅街、トンネルで土砂崩れ

■住宅街、トンネルで土砂崩れ

 神奈川では、土砂災害も相次ぎました。

 午後4時前の平塚市内では、片側一車線の道路が土や木々で覆われてしまい、通行止めとなっています。そして、右手奥ちょうど住宅の下の部分が崩れています。

 土砂が流れてきた場所に行ってみると、そこには、崩れた崖の上に一軒家がありました。

 崩壊した崖の両端には石積みの残骸が…。

 崩れる前の状態を見ると、ここには石が組まれた壁があったことが分かります。それがすべて崩れ落ちてしまったのです。

 崩壊した崖のすぐ近くに母親が住んでいるという男性に話を聞きました。

実家が近所の男性
「母親が近くに住んでいて、警察から『避難してくれ』と。それで避難所にいたけれど。でもびっくりです、本当に。心配なのは、これがまた落ちてきたらどうなるだろうと…」  土砂崩れは、神奈川県伊勢原市を走る国道246号のトンネルでも起きました。道に面した山が崩れ、土砂が道をふさいでしまっています。

 車2台が流れてきた土砂に巻き込まれましたが、幸い、乗車していた人たちは無事でした。

 周辺の道路では、迂回(うかい)した車による渋滞が発生。土砂の撤去作業は今も続けられています。

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■新幹線ストップで5時間半迂回

■新幹線ストップで5時間半迂回

 遠く離れた場所にも大雨をもたらしながら引き続き遅い速度で西日本を通過している台風10号。交通機関にも大きな影響を及ぼしました。

 台風10号の影響で30日、東海道新幹線は東京・名古屋間で終日運転を取りやめました。

 東京駅には、路頭に迷う人の姿が見られました。

名古屋から出張 30代
「きのう様子見たら大丈夫かなと思って。朝見たらもう、バスも新幹線も動かなくて。頭の中(真っ白で)…どうしようって。あしたも仕事あるので帰らないと…」 インドネシアから 観光客
「きょうは新幹線で静岡に行く予定でしたが乗れなくなってしまったので、残念ですが羽田空港からジャカルタに帰ります」

 中にはこんなグループも…。

奈良の私立高校 バドミントン部
「試合して帰る予定で動いてたんですけど、きょう新幹線動かないのを見越して、きのう帰ろうと思ったけど、帰れずきょうになりました」  このグループは、奈良大学付属高校のバドミントン部の選手たち。小田原市で行われていた大会に出場していたのですが…。 奈良の私立高校 バドミントン部
「きのうで棄権してしまったんで、きょうは何にもなく、朝からこっちに移動だけした」

 台風の影響で帰れなくなることを懸念して、29日の時点で試合を棄権。その日のうちに帰ろうとしましたが、東海道新幹線が止まってしまったため、結局1泊することにしました。

 改めて30日、帰ろうとしましたが、再び新幹線のストップに出くわしてしまったのです。

 部員は16人。本来ならば、東海道新幹線で新横浜から奈良まで3時間程度で帰れるところ、北陸を回るルートに変更。東京から金沢を経由して、奈良に南下。およそ5時間半かけて帰るといいます。

 何とか確保できた北陸新幹線ですが、その車内では。

奈良の私立高校 バドミントン部
「車内は満席で足のとり場がありません」

 足元は荷物でぎゅうぎゅう。さらにまとまって座って帰りたかったのですが、席が空いていなかったため、通路側に縦に並んで座ることに。隣が知らない人のため、リラックスして座ることもできません。

 金沢で乗り換えたサンダーバートでも、混み合っていたため、再び通路側に縦に一列で座ることになりました。

 それでも会話をしようと試みますが、チームメイトは、お疲れのためかそっけない態度。

 およそ5時間半にわたった電車の旅はどうだったのでしょうか?

奈良の私立高校 バドミントン部
「皆とばらばらだったので、あまり楽しくなかったです」

 ともあれ、みんな無事に奈良に到着することができました。

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■北陸へ迂回 母が3時間かけて迎えに

■北陸へ迂回 母が3時間かけて迎えに

 番組が東京駅で出会ったのは、インターンで東京を訪れ、岐阜に帰るところだったという高専の4年生、中島奏さん(19)。

中島さん
「帰るのはきょうの予定で、東海道新幹線で帰る予定だったんですけど、帰れなくなってしまったので」  そこで、中島さんも北陸新幹線を利用することに。富山まで行き、そこで母親に車で迎えにきてもらう計画だといいます。これにより、通常、岐阜まで2時間のところ、およそ5時間かけて帰ることとなります。

 友人と並んで座った北陸新幹線の車内。

中島さん
「お弁当は東京駅で買ったもので、友達はインターン(でもらった)弁当…」

 最初は友人と軽快に会話していた中島さんですが、富山駅に着くころには、こんな本音も…。

中島さん
「疲れた」  東京から2時間…ようやく富山駅に到着しました。 中島さん
「富山駅に着いた。予定より少し早く富山駅に着いたので、今からお母さんのところへ」

 そこへ岐阜から3時間かけて車で迎えに来たお母さんが待っていました。

中島さん
「2週間ぶりにお母さんに会えます。今から3時間かけて実家(岐阜)に戻ります」

 お母さんは岐阜と富山を往復6時間の運転です。車の中ではこんな会話が…。

中島さん
「迎えに来てと言った時どうだった?」 中島さんの母
「富山まで迎えに行くのは遠いなって思ったよ」 中島さん
「台風のせいだよね」 中島さんの母
「運転長時間で疲れました」

(「グッド!モーニング」2024年8月31日放送分より)

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