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 24日、全国のおよそ4割の市町村が将来、人口減少などで消滅するかもしれないという調査結果が発表された。番組では、10年前の調査で「消滅可能性都市」とされ、人口減少を受け入れながら生き残るための町づくりを進める町長に話を聞いた。

■744の自治体…将来消滅する可能性

人口戦略会議 増田寛也副議長
「最終的には、消滅する可能性が高いと推測したものでございます」

 24日、有識者らの民間団体「人口戦略会議」は全国の1729の自治体のうち、およそ4割に当たる744の自治体が将来消滅する可能性があるという驚きの調査結果を発表した。

 2020年から2050年の30年間で、20歳〜39歳の女性が半数以下となる可能性のある自治体を「消滅可能性自治体」と定義。2014年に行われた同様の調査と比べて、152自治体減っている調査結果。

 一方、今回新たに、大都市などの出生率が低い傾向で他の地域からの人口流入に依存している25の自治体を「ブラックホール型自治体」とし、出生率の向上に向けた対策が特に必要とした。

 若年層の都市部への流出や少子化などにより、人口減少に歯止めが掛からないなか、あえて“人口減少を受け入れる町づくり”を掲げる自治体がある。

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■「消滅可能性都市」から…かろうじて脱却した町も

■「消滅可能性都市」から…かろうじて脱却した町も

 岡山県の中央部に位置し、2014年に「消滅可能性都市」と指摘された美咲町だ。  人口およそ1万3000人、田園風景が広がり、卵かけご飯を全国に広めたとされる、明治時代の新聞記者・岸田吟香が生まれた地でもある。  卵かけご飯を頬張るのは、美咲町の青野高陽町長だ。 青野町長
「(Q.どういったもの掲げていますか?)予測を上回るペースで人口減少が進んでいました。だから、今からそれに見合った町、ダウンサイジング(サイズを小さく)して。批判はありますけど、していくしかありません」

 この10年で、すでに2500人ほど減少した美咲町を目の当たりにしてきた町長。そこで打ち出したのが、「賢く収縮するまちづくり」だ。

青野町長
「美咲町の場合、3つの町が合併したこともありまして、似たような施設が点在しているんです」  そこで町長は、図書館や公民館などの公共施設を統廃合させることで、老朽化した施設の維持管理費を削減。さらに去年、児童・生徒が減っていた2つの学校を統合し、小中一貫校を開校。美咲町では、こうした取り組みにより、今後40年間で公共施設にかかる予算をおよそ46%削減していくという。

 しかし、この小中一貫校の狙いは、費用の削減だけではなかったという。

青野町長
「過疎地ですけれども、小・中を1つにするということで、ある程度の学校の規模を維持できるから、『その地域に学校を少なくとも残したい』、これが一番でしたね」

 小中一貫校にして、ある程度の人数を維持したことで、中心部から離れた地域にも学校を残すことができたというのだ。

 こうした取り組みによって美咲町は、今回の調査で若い女性の減少率が緩和したことで、消滅可能性都市からはかろうじて脱却した。

 しかし、2050年までに総人口がおよそ43%減少する厳しい見通しとなっている。

青野町長
「批判も、色んなご意見もあるでしょうけれど、できるだけ合意をいただきながらね。住民の皆さんの負担をできるだけ抑えて、必要なことに投資できるようにしていきたいですね」

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■「ローカルベンチャー」小さな雇用を作る試み

■「ローカルベンチャー」小さな雇用を作る試み

 青野町長に、今後の町づくりのビジョンについて聞いた。 青野町長
「人口が減っても町の面積は変わらない。だから、町の在り方は人の在り方に合わせていくしかない」

 そして今、「田舎の課題を生業にするようなローカルベンチャーという小さな雇用を作る試みをしている。一発逆転ホームランはないが、地道に増やしていきたい」と話している。

(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年4月25日放送分より)

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