東海第二原発は、日本原電が再稼働を目指して安全対策工事を進めていますが、建設中の防潮堤の基礎部分で、
▽鉄筋が変形していたほか
▽コンクリートが均一に充填(じゅうてん)されていなかったなど、
工事の不備が2023年に相次いで明らかになり、原子力規制庁から、建て直しを含む抜本的な設計の見直しを指摘されていました。
日本原電は29日の審査会合で、追加工事の方針を示し、不備が見つかった基礎部分は残したまま、
▽鋼鉄の板や鉄骨で補強するほか
▽周辺の地盤改良を行うなどと説明しました。
これに対し、原子力規制庁の担当者からは、
▽基礎部分を残した場合の評価を示してほしいとか
▽地盤改良を行う際の周辺設備への影響を検討すべきだ
といった指摘が相次ぎました。
そのうえで、「現時点では、工事の実現性の見通しが立っていない」として、日本原電に、改めて詳細な設計を示すよう求めました。
東海第二原発をめぐって、日本原電は再稼働に必要な安全対策工事を、ことし9月中に完了する計画でしたが、防潮堤の不備の問題を受けて、2026年12月に延期しています。
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