警察庁=東京・霞が関

 警察庁は29日、2025年度予算の概算要求を明らかにした。来年4月開幕の大阪・関西万博の警備費20億円の他、悪路の走行が可能な車両の導入費など、能登半島地震の教訓を踏まえた災害対策強化費17億円を計上。サイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の関連費用については、要求額を示さない「事項要求」とした。

 一般会計は24年度当初予算に比べ175億円増の3284億円だった。

 万博警備費の内訳は、大阪府外からの応援警察官の旅費など活動費が11億円、警備車両の借り上げを含む資機材費が9億円など。05年の愛知万博では、警備費に特化した予算の算出はしていなかった。最近の大型警備では、23年の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の警備関連費用として、90億円が23年度予算に計上された。

 能登半島地震では主要道路が寸断され、被災地へのルートが限られた。警察庁は対策として、悪路を走行できる四輪駆動車を各都道府県警に1台ずつ配備する他、チェーンソーなど小型資機材の整備に計6億円を充てる方針。

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