小売店などでコメの入手が困難になっている状況を受け、大阪府の吉村洋文知事が26日、政府備蓄米を早期に流通させるよう国に要望したことを明らかにした。
■「落ち着いた消費行動を」吉村知事
吉村知事「政府の備蓄米というものが約100万トンあるが、需給がひっ迫しているのであれば、倉庫に眠らせておく必要はないと思う。政府の備蓄米の開放の要望を農水省に出した」 東京・足立区の「スーパーさんよう」では26日午後3時ごろ、コメが売り場から一時なくなってしまった。 品薄は、さいたま市内のコメ専門店「角田商店」でも発生。午前中に千葉県産の300キロが入荷されるも、コメを求める人は普段の7倍以上だという。 角田商店 白川和江代表
「お店を開けた瞬間に、ここに人が並んでいて。めっちゃ多いですよ、一見(いちげん)さん。初めて来るお客さまがほとんどですね」
普段はおよそ30種類のコメがぎっしりと並ぶ店内だが、26日は品薄の状態だった。
白川代表「今、どこの農家も令和5年(去年)産を持っていないので。問屋さんもあまり持っていないので。ようやく入ったという感じ。取り合いみたいな」 大阪府でも「8割の小売店で在庫なし」との調査結果が出たことを受け、吉村知事は政府備蓄米の放出を求めている。 吉村知事
「9月に新米が出回ると聞いているので、落ち着いた消費行動をお願いしたい。けれども、そういう状況になるのであれば、備蓄米をそのままにしておく必要もないのではないか」
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■農水省「政府備蓄米の放出予定なし」■農水省「政府備蓄米の放出予定なし」
テレビ朝日が農林水産省に確認したところ、「政府備蓄米を放出する予定はない」との立場を改めて示した。その理由として、コメの在庫があり、不足している状況ではない。そのため、備蓄米を出すと、価格が不安定になるなどとしている。
さらに、備蓄米の放出手続きには数週間程度かかり、新米の流通時期と重なるという。
コメの品薄が解消される時期について、農水省は「9月中」、JAは「9月中旬」としている。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年8月27日放送分より)
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